見どころ

をどりを愉しむ(前編)「五花街」と「をどり」のイロハ

2015-04-24

 

鴨川をどり

 

芸妓さん、舞妓さんが華やかに舞う、京都らしい舞いの公演「をどり」。特集は春の京都を彩る「をどり」の愉しみ方について、前後編の2回に分けて紹介します。

京都の「をどり」とは?

をどりは1872年(明治5年)、京都博覧会の余興として開催されたのがはじまりです。祇園甲部の「都をどり」、先斗町の「鴨川をどり」が最初で、今では京都の五花街それぞれの歌舞練場でをどりの公演が続いています。

祇園甲部歌舞練場
祇園甲部歌舞練場
先斗町歌舞練場
先斗町歌舞練場

 

五花街の「をどり」

春に催されるのは、祇園甲部、上七軒、宮川町、先斗町の四花街。3月の「北野をどり」にはじまり、5月の「鴨川をどり」で終わります。鴨川をどりの頃になるとすっかり初夏の陽気。地元の人はもちろん、国内外からたくさんの観光客が訪れて賑わう京の風物詩です。秋には祇園東を加えた五花街でをどりの公演が行われますが、春ほど期間は長くありません。

先斗町のようす

 

ちなみに、五花街は「ごかがい」と読みます。「はなまち」と言っている人をよく聞きますが、「かがい」が正解。読み方を知っていると少しだけ“ツウ”が気取れますよ。

花見小路

 

芸妓さんや舞妓さんは、舞いや踊り、長唄(三味線音楽)、清元、常磐津(浄瑠璃音楽)、お囃子、笛など日々芸事(げいごと)のお稽古をしています。

お稽古1

 

通常は“一見さんお断わり”のお茶屋さんなどのお座敷でしか観られない芸妓さんたちの舞いや唄の「芸」ですが、春と秋は入場券を購入すれば歌舞練場で観られます。入場券は普通席なら2500円前後とリーズナブル。花街は敷居が高いように思われていますが、日ごろ鍛錬した芸を広く観ていただけるよう、手ごろな価格で楽しめる設定がなされているのです。

 

「をどり」の楽しみ方

花街はそれぞれ「をどり」の流派が異なります。祇園甲部は京舞井上流、祇園東は藤間流、先斗町は尾上流、宮川町は若柳流、上七軒は花柳流というように、それぞれの師匠にお稽古をつけてもらっています。

お稽古2

お稽古3
をどり比較表


ツウな人はいくつもの花街でをどりを楽しんだり、贔屓にしている芸妓さんを観るために数日にわたって足を運んだりするとか。年月を経て、舞妓さんだった人が芸妓さんとして艶やかに舞う姿が見られるのも、をどりの楽しみのひとつといいます。

 

鴨川をどり番組表
舞妓さん、芸妓さんの出演日が書かれた番組表

 

花街のをどりは、全国から花柳界の人がたくさん訪れます。玄人さんの雰囲気を肌で感じられるのも、歌舞練場に足を運ぶ醍醐味。なかなか間近でお目にかかれない芸妓さんのお点前で抹茶とお菓子がいただける“お茶席付きの入場券”を購入するのもおすすめです。お点前でいただく菓子皿は持ち帰ることができるので、いい思い出にもなります。

 

先斗町歌舞練場内

 

をどりの公演は、町をあげて行われているもの。ぼんぼりが出ている町をそぞろ歩くだけで風情がたっぷり感じられます。観覧後はぜひ花街にある食事処へ。舞妓さん、芸妓さんが贔屓筋に届ける名前の入ったうちわが飾られたお店で余韻に浸ったり、感想を話したりするのもいいですね。運がよければ、お店で芸妓さんと会えるかもしれませんよ。

先斗町町並み1

先斗町町並み2

 

後編は、先斗町「鴨川をどり」の振付・演出をされている尾上流四代家元 三代目尾上菊之丞さんへのインタビュー記事をお届けします。をどりの楽しみ方から今年の「鴨川をどり」の見どころまで、おけいこ場にもお邪魔して詳しくお聞きしてきたのでお楽しみに。「鴨川をどり」に足を運びたくなること必至です!

菊之丞さんインタビュー
後編を読む→

 

取材協力:Bar雪月花+SALON

(文:麦子/撮影:横山昌史)

 


 

 


 

 

この記事を書いた人

麦子
お酒と魚(肴)を愛する大阪人。「混ぜるなキケン」のルールのもと、ビール、ワイン、日本酒から2種までならちゃんぽん可。おいしいもの、うつわを求めて週末弾丸トリップも。マイブームは北陸と松山。