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東福寺の青もみじEC

東福寺の青もみじ

紅葉の美しい名刹、東福寺。約2,000本の青もみじが初夏の光と風にそよぐ様子はすがすがしく、心が洗われるようです。この時期は混雑もなく、静かにゆっくりと散策できました。

東福寺三名橋から紅葉の渓谷を望む

東福寺三名橋とは、紅葉の渓谷「洗玉澗(せんぎょくかん)」にかかる3つの橋のこと。簡素にして端正、禅僧のように凛とした美しい橋です。

東福寺 - 臥雲橋8

東福寺 - 臥雲橋1

本山の塀の外にあり塔頭を結ぶ臥雲橋(がうんきょう)。近隣の人々にとって生活道路でもある。
本山の塀の外にあり塔頭を結ぶ臥雲橋(がうんきょう)。近隣の人々にとって生活道路でもある。
青もみじの海に、通天橋が浮かんでいるように見える。
青もみじの海に、通天橋が浮かんでいるように見える。

東福寺 - 臥雲橋5

本堂と開山堂を結ぶ通天橋。渓谷を渡る労苦から僧を救うため、天授6(1380)年に春屋妙葩(しゅんおくみょうは)が架けたという。
本堂と開山堂を結ぶ通天橋。渓谷を渡る労苦から僧を救うため、天授6(1380)年に春屋妙葩(しゅんおくみょうは)が架けたという。
現在の通天橋は、昭和34年に台風で倒壊したあと再建されたもの。
現在の通天橋は、昭和34年に台風で倒壊したあと再建されたもの。

東福寺 - 洗玉澗

通天橋を渡ると、洗玉澗に降りることができる。
通天橋を渡ると、洗玉澗に降りることができる。

東福寺 - 洗玉澗 見上げる

木漏れ日が、青もみじの色に染まる。
木漏れ日が、青もみじの色に染まる。
葉先が3つに分かれ、秋には黄金色に染まる「通天紅葉」。開山の聖一国師が宋から伝えた唐楓といわれている。
葉先が3つに分かれ、秋には黄金色に染まる「通天紅葉」。開山の聖一国師が宋から伝えた唐楓といわれている。
通常は非公開の塔頭へと通じる偃月橋(えんげつきょう)。
通常は非公開の塔頭へと通じる偃月橋(えんげつきょう)。
1603(慶長8)年に建てられた木造橋廊で、重要文化財。
1603(慶長8)年に建てられた木造橋廊で、重要文化財。
日本百名橋のひとつでもある。
日本百名橋のひとつでもある。

東福寺 - 偃月橋6

東福寺 - 偃月橋7

悟りの世界へ至る門

南北朝の頃に建てられた三門は、禅宗の寺院としては最古かつ最大で、国宝に指定されています。空門・無相門・無作門の三境地を経て悟りの世界へ至る門「三解脱門」にちなんで「三門」と表記。楼上内部には宝冠釈迦如来などが安置され、明兆や弟子による極彩画が描かれています。

東福寺 - 三門

室町幕府第4代将軍・足利義持による額。「妙雲閣」の「妙」を「玅」という字で代用した。女人禁制という禅の教えに基づき、女偏を避けたという。
室町幕府第4代将軍・足利義持による額。「妙雲閣」の「妙」を「玅」という字で代用した。女人禁制という禅の教えに基づき、女偏を避けたという。
生活のすべてが修行

東福寺は、臨済宗東福寺派の大本山。鎌倉時代はじめの1236年、藤原道家が「奈良の東大寺や興福寺と並ぶ大寺院を京都に建立したい」と発願したことから「東福寺」と名付けられました。禅宗では生活のすべてが修行とされ、用便や入浴などにも細かい作法がありました。

東大寺の湯屋に次いで古い浴室は重要文化財。貴重な水を節約するため蒸し風呂形式だった。
東大寺の湯屋に次いで古い浴室は重要文化財。貴重な水を節約するため蒸し風呂形式だった。

東福寺には、現存する最古の東司(お手洗い)があります。多くの僧が一斉に用を足したことから「百雪隠(ひゃくせっちん)」とも呼ばれました。室町時代前期に建立され、明治維新の頃まで使われた東司は、重要文化財に指定されています。

内部は、中央通路をはさんで左右両側に円筒の壺を埋めたもの。
内部は、中央通路をはさんで左右両側に円筒の壺を埋めたもの。

東福寺には桜が1本もありません。東福寺の僧で水墨画の開祖とも呼ばれる明兆の「大涅槃図」が足利義持の目にとまって絵のほうびを尋ねられたとき、明兆は「修行の妨げになる」と桜の伐採を願ったと伝えられています。

「一時坐禅すれば 一時の仏なり

一日坐禅すれば 一日の仏なり

一生坐禅すれば 一生の仏なり」   (東福寺の開山 聖一国師のことば)

基本情報

  • 寺社名
    東福寺
    住所
    京都市東山区本町15丁目778
    電話番号
    075-561-0087
    URL
    http://www.tofukuji.jp/

この記事を書いた人

Miki
緑と海が好き、身体を動かすことが好き、食べることが大好き、食欲もりもり天然人。