見どころ

秋の夜長は東林院の「梵燈のあかりに親しむ会」へ

2016-10-12

秋も深まり、だんだんと日暮れが早く感じられるようになってきました。秋は一年で最も夜の長い季節。そんな秋の夜長を楽しめる、東林院の「梵燈のあかりに親しむ会」が今年も開催されています。

四季折々の風情ある催しを行う東林院

東林院は日本最大の禅寺である妙心寺の塔頭で、室町時代に武将・細川氏綱によって建立されました。初夏には美しい沙羅双樹の花が見られることから、「沙羅双樹の寺」としても親しまれています。通常は非公開ですが、初春の「小豆粥で初春を祝う会」と初夏の「沙羅の花を愛でる会」、そして秋の「梵燈のあかりに親しむ会」の期間は特別拝観が行われています。また東林院は宿坊となっており、喧騒から離れた静かな場所でゆったりと過ごしたり、精進料理をいただいたりすることもできるのです。

 

東林院 - 門前
東林院は、法堂から東へ細い路地を進んだ突き当りにある。夜の山内は暗く分かりづらいため、事前に場所を確認しておくと安心。

 

 

東林院 - 玄関庭園
今年で12回目を迎え、秋の風物詩となっている「梵燈のあかりに親しむ会」。夜間に拝観できるのはこの会の期間のみ。

 

 

優しいあかりに包まれた本堂と庭園

「梵燈のあかりに親しむ会」が始まる18時になると、辺りはすっかり暗くなっています。梵燈は、瓦とろうそくを使った、ご住職手作りのあかり瓦。「煩悩を消し去るお寺の明かり」という意味が込められています。山門前で受付を済ませ、玄関庭園を通って本堂へ。沙羅双樹の庭や坪庭などを見ながら、蓬莱の庭へと向かいます。本堂内や庭園は、電灯を使わずろうそくの炎で照らされています。通常のライトアップとは異なる、ほの暗く幻想的な世界を堪能してみましょう。

 

東林院 - 沙羅双樹の庭
本堂前の沙羅双樹の庭では、梵燈のあかりに沙羅双樹の若木が照らし出されている。

 

 

東林院 - 梵燈
室内に飾られた梵燈。瓦とろうそくを使った個性的なデザイン。

 

 

東林院 - あかり
本堂内通路などには、和紙とろうそくで作られたあかりが灯されている。

 

 

東林院 - 書院前
書院へと続く通路からの景色。あかりを使った様々な演出が楽しめる。

 

 

梵燈の小さなともしびを見つめる

一番の見どころは、書院前の「蓬莱の庭」。中でも一際目を引くのが、梵燈で表された禅語です。今年の禅語は「秋風一味涼(しゅうふういちみりょう)」。秋の空に清々しい風が吹きわたり涼しげであることで、「心に一点のくもりもない様子」を表しています。

ろうそくの炎がゆらゆらと影を揺らし、時折虫の声が聞こえてきます。心静かにともしびを見つめ、「秋風一味涼」のように身も心も清々しい気分を感じてみましょう。「梵燈のあかりに親しむ会」は10月16日まで開催されています。

 

東林院 - 禅語紹介
蓬莱の庭の手前の和室では、今年の禅語についての紹介がされている。

 

 

東林院 - 蓬莱の庭1
今年の禅語「秋風一味涼」の「秋風」は行燈で、「一味涼」はろうそくのあかりで表現されている。

 

 

東林院 - 蓬莱の庭2
庭の奥に見えるのはお茶席。お抹茶や珈琲をいただきながら、庭をゆっくり鑑賞できる。
東林院
寺社名 東林院
住所 京都市右京区花園妙心寺町59
電話番号 075-463-1334
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この記事を書いた人

risato
京都と猫が大好きなライターです。お寺巡りや美術館巡り、ハイキングやマウンテンバイクが趣味です。京都の新たな魅力と楽しみ方を求めて、市内のあちこちに出没しています。