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京の七夕EC

「京の七夕(北野紙屋川会場)」で夏の夜を楽しむ

京都の夏の風物詩である「京の七夕」が、今年も始まりました。市内各地の会場では、趣向を凝らした様々な展示や催しが。特別拝観やライトアップが行われている、北野紙屋川会場の様子を紹介します。

 夕暮れ時の北野天満宮へ

北野紙屋川会場は北野天満宮を中心に、上七軒や北野商店街、大将軍商店街などの一帯が対象となっています。日が暮れて涼しくなってきた頃、北野天満宮では夜間特別参拝が始まっていました。七夕笹が並ぶ参道を通り、ライトアップされた境内へ。国宝の本殿が美しく照らし出され、多くの人が参拝していました。8/11(金)~13(日)の3日間は、御本殿石の間通り抜け神事も。普段は立ち入ることのできない石の間を通り、御神宝や御装束を拝むことができるのです。

京の七夕(北野天満宮)- 参道
七夕笹には、願いが込められた沢山の短冊が飾られていた。
京の七夕(北野天満宮)- 本殿
ライトアップは日没から21時頃まで。境内ではちょうど梅干しの土用干しが行われ、梅の香りに包まれていた。
 史跡・御土居を散策

北野天満宮では、史跡の御土居もライトアップされています。紅葉の名所として知られる御土居には、この時期青々としたもみじが。そして色とりどりの短冊が、御土居を彩ります。短冊は境内で販売されていて、願い事を書いてみることも。紙屋川にかかる朱塗りの鶯橋や舞台から望む御土居など、幻想的な景色が楽しめるのです。

京の七夕(北野天満宮)- 御土居1
紙屋川に沿って短冊が飾られ、青もみじや竹林が照らし出されていた。
京の七夕(北野天満宮)- 御土居2
七夕笹が並ぶ一際華やかな鶯橋。橋の名前は、春にこの辺りで鶯(うぐいす)が囀ることに由来しているのだとか。
京の七夕(北野天満宮)- 御土居3
展望所からは、ライトアップされた本殿を望むことができる。
御手洗川での「足つけ燈明神事」

境内西側を流れる御手洗川では、「足つけ燈明神事」が行われます。北野天満宮では、古くから旧暦の七夕に北野御手洗祭を行い、梶の葉に香水をかけて清める御手水神事などが行われてきました。その後祭は簡略化されていましたが、2016年に御手洗川が整備され、足つけ燈明神事や御本殿石の間通り抜け神事などが行われるようになったのです。

ろうそくを手に、いよいよ御手洗川の中へ。ひやりと冷たい水の中を進み、心身ともに邪鬼を祓います。川から上がり、ろうそくに願いを込めて献燈するのです。
ほかにも上七軒七夕盆踊りや伝統芸能の猿まわしの奉納、和太鼓のコンサートなど、見どころが盛りだくさん。京の七夕で、京都ならではの夏を楽しんでみませんか?

京の七夕(北野天満宮)- 神事1
御手洗川は大人の膝下くらいの深さで、30m程続いている。週末のこの日は、多くの人が神事に参加していた。
京の七夕(北野天満宮)- 神事2
ろうそくは、青・赤・黄・白・紫の五色から選ぶことができる。芸道上達や身体安全など、色によって込められた願いが異なっている。
京の七夕(北野天満宮)- 神事3
御手洗川に置かれた浄火を授かり、神前へ献燈します。近くでは御神水に浸すと文字が浮かび上がる、水占みくじも販売されていた。

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この記事を書いた人

risato
京都と猫が大好きなライターです。お寺巡りや美術館巡り、ハイキングやマウンテンバイクが趣味です。京都の新たな魅力と楽しみ方を求めて、市内のあちこちに出没しています。