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冬が旬の、京都の漬物 「すぐき漬」と「千枚漬」

2017-01-10

海が遠い京都では、昔から保存食として漬物が重宝されてきました。漬物は京の食文化に欠かせない存在となり、季節ごとにいろいろな種類が楽しまれています。今が旬の「すぐき漬」と「千枚漬」を紹介します。

まろやかな酸味が特徴の「すぐき漬」

冬の代表的な漬物の一つが「すぐき漬」です。

すぐきは、上賀茂神社の社家の間で栽培が始まった京野菜。肉厚な葉と、大根を短くしたような根が特徴です。

すぐき漬は、天然塩のみで漬け込まれ、乳酸菌の発酵作用でまろやかな酸味。コリコリとした歯ごたえも楽しめます。

上賀茂に本店を構える、漬物の老舗の京都なり田さんでは、例年11月下旬から12月にかけてすぐき漬作りが最盛期を迎えます。収穫したすぐきは、一晩荒漬けにした後、本漬けに。そしてテコの原理を利用した「天秤押し」を行い、何度か水を抜きながら塩漬けを終えます。「室(むろ)」と呼ばれる加熱室で発酵させると、すぐき漬の完成です。

 

京都なり田本店
上賀茂の社家町にある京都なり田本店。店舗は、築250年程にもなる古い町家を改装していて趣がある。

 

 

京都なり田本店 - すぐき漬1
店内のショーケースにはたくさんのすぐき漬が。すぐき漬には冬の『新漬すぐき』と、夏の『時候なれすぐき』の二季の旬がある。
商品名:「すぐき漬」 100g 432円

 

 

京都なり田本店 - すぐき漬2
すぐきの根の部分は輪切りにして、葉の部分はみじん切りに。お醤油と七味や山椒などの調味料をかけていただく。

 

 

上品な味わいの「千枚漬」

すぐき漬と同じく、冬の代表的な漬物として親しまれているのが「千枚漬」です。千枚漬は、京野菜の聖護院かぶらを使った漬物。直径20㎝にもなる大きな聖護院かぶらを、薄く削いで浅漬けにしています。

千枚漬発祥のお店として知られるのが、麩屋町に本店を構える大藤さん。宮中の料理方をしていた初代によって千枚漬が考案され、漬物商らによって広められました。薄く削いだ聖護院かぶらは、まず樽に並べて塩漬けにします。大きな樽に千枚以上もの削いだかぶらを並べることから、「千枚漬」と言われるようになったのだとか。その後、昆布などを加えて、本漬けをします。こうして漬け込まれた千枚漬は、かぶら特有の風味と甘味に、昆布の旨味が加わった上品な味わいに仕上がるのです。

 

大藤本店
大藤本店は、多くの人で賑わう錦市場のすぐ近くに。看板商品の千枚漬は、夕方には売り切れてしまうこともある。

 

 

大藤本店 - 千枚漬1
千枚漬は小分けにされたものから樽詰めされたものまで、様々なものが用意されている。
商品名:「千枚漬」648円〜

 

 

大藤本店 - 千枚漬2
大藤さんの千枚漬には、壬生菜や昆布が添えられている。かつて京都御所に献上する際に、カブラを白砂に、壬生菜を青松に、昆布を庭石に見立てていた名残なのだとか。
御すぐき處京都なり田 上賀茂本店
店名 御すぐき處京都なり田 上賀茂本店
住所 京都市北区上賀茂山本町35
電話番号 075-721-1567
URL http://www.suguki-narita.com/

大藤 麩屋町本店
店名 大藤 麩屋町本店
住所 京都市中京区麩屋町通り錦小路下る桝屋町510
電話番号 0120-02-5975
URL http://www.senmaiduke.com/

この記事を書いた人

risato
京都と猫が大好きなライターです。お寺巡りや美術館巡り、ハイキングやマウンテンバイクが趣味です。京都の新たな魅力と楽しみ方を求めて、市内のあちこちに出没しています。