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市川屋珈琲EC

職人の技が息づく町家、「市川屋珈琲」

「京都らしさ」の代表格である町家。職住一体型のこの建物は、少しずつ手を加えられながらも京都の地に歴史の香りを残しています。東山区にある「市川屋珈琲」も、そんな町家改装のカフェのひとつ。オープンしたてのお店で、まったりコーヒータイムを満喫してきました。

市川屋珈琲 - 店舗外観
店舗の前に停められている真っ赤なバイクは、この3月にやってきたばかりだそう。レトロモダンな雰囲気が味わい深い。
伝統と今をつなぐ、窯元の家

東山区といえば、伝統工芸の「清水焼」が有名。比較的小規模な窯が多く、職人ひとりひとりの個性が出やすいのが特長です。「市川屋珈琲」の入っている町家も、もとは窯元。使われているカップも、職人の手作り品というこだわりようです。

市川屋珈琲 - 天井

市川屋珈琲 - 壁
店主がおじいさまから受け継いだという町家。改修や補修を加えられながら、今の姿に生まれ変わった。
市川屋珈琲 - 物販
レジ近くにあるコーナーでは、陶芸作品を購入することもできる。青磁のカップは、店主のお兄さんが作られたものだそう。
自然光が心地よい、落ち着きの空間

店内は、吹き抜けから差し込むやわらかな日光で満たされています。足元の三和土(たたき)は、ワークショップでお客さんと一緒に固めたものだとか。土、木、光……自然のものに囲まれながらいただくこだわりのコーヒーは、まさに「贅沢」のひとことです。

市川屋珈琲 - 床
夏は涼しく、冬は暖かい三和土。使われるごとに味わいが出る、「育つ」床。

市川屋珈琲 - 席1

市川屋珈琲 - 席2
店内に注ぐ、やさしい光。おだやかな店主夫妻の雰囲気も相まって、心からリラックスできる。

市川屋珈琲 - 庭

市川屋珈琲 - 坪庭
店舗の奥には、こんなに素敵な坪庭が。
市川屋珈琲 - 喫煙所
向かい側には喫煙スペースが設けられている。庭を眺めながらの「一服」も乙なもの。
職人の腕を感じさせる、至福の一杯

そして、ひときわ強い存在感を放っているのが、コーヒー豆の巨大な焙煎機。こんなサイズの焙煎機は、なかなか見かけることがありません。店主は、京都市内の有名店で修業を積んだ方だそう。陶芸とコーヒー、ジャンルは違えど、歴史ある建物には今も「職人」の仕事が息づいています。

市川屋珈琲 - 店舗内

市川屋珈琲 - 焙煎機

市川屋珈琲 - 市川屋ブレンド
「市川屋ブレンド」では、お客さんが長居できるよう、時間をおいても風味が変わりにくいネルドリップを採用している。店主の心遣いは、細部までめぐらされている。

基本情報

この記事を書いた人

たま
実家を出て、京都市内で暮らし始めて早2年。「一日一猫」ルールを自分に課し、日々、新たな猫がいそうな場所をうろついています。散歩が好きで、気付けば四時間ほど歩き続けていたことも。