見どころ

京都の師走の風物詩・千本釈迦堂の大根だき

2017-12-08

冷え込む冬にぴったりの、師走の風物詩「大根(だいこ)だき」。7日・8日に行われた千本釈迦堂の大根だきでは、訪れた参拝者がお出汁のしみた熱々の大根を食べ、無病息災を祈りました。

京都市街最古の本堂

献身的な妻・おかめの伝説で知られる千本釈迦堂は、正式には大報恩寺という、真言宗智山派の古刹。国宝の本堂は、安貞元年(1227)の創建時に建てられたもので、京都市街で現存する最古の木造建築です。大根だきが行われる12月7日と8日には本堂が開扉され、自由に上がって参拝できます。

 

千本釈迦堂の大根だき1
応仁の乱で、界隈で唯一焼け残ったとされる本堂。本堂内には、応仁の乱で槍が刺さったと伝わる傷もある。

 

 

成道会の魔除けの大根

大根だきの起源は鎌倉時代にさかのぼります。第3世住職であった慈禅上人が、お釈迦様が悟りを開いた日を祝う成道会(じょうどうえ)を創始。大根の切り口に梵字を記して供え、魔除けとしました。その後、梵字の記された魔除けの大根を他の大根と一緒に炊きあげ、参拝者に振る舞うようになったのが、大根炊きの始まり。現在も師走の恒例行事として、信徒により受け継がれています。

 

千本釈迦堂の大根だき2
師走の名物行事、大根だき。ご利益を求めて訪れる人々の行列は、境内の外に及ぶほど。午後からは混雑も緩和するので狙い目だ。

 

千本釈迦堂の大根だき3
直径1メートルほどの大鍋で、輪切りの大根と油揚げが煮込まれる。2日間で大根約4000本、約1万2000食分が用意される。

 

 

大根だきの楽しみ方

成道会の大根だきでは、お出汁がしみた、ほくほくの大根とお揚げが器によそわれて供されます。まず大根だきの券を買い、大根と引き替えます。お腹いっぱいで食べられなかったり、食べる時間がなかったりしても大丈夫。持ち帰り用の容器も売っています(150円)。祈祷済みの生大根もあるので、家で調理して食べてもいいですね。冬の訪れを告げる伝統行事で、無病息災を祈りましょう。

 

千本釈迦堂の大根だき4
中風除け、諸病除けのご利益があるとされる大根は、梵字を書き、加持祈祷をしたもの。京風の、昆布出汁のすっきりした味付けだ。
商品名:「大根だき」1000円

 

千本釈迦堂の大根だき5
ずらりと並ぶ生大根。備え付けの用紙に住所と名前を記し、祈祷してもらう。大根には開運厄除祈願の小さな護符も添えられている。
商品名:「祈祷済み生大根」1000円

 

千本釈迦堂の大根だき6
大根だきに合わせ、境内では手作り市も開催される。掘り出し物を探すのも楽しみの一つ。
千本釈迦堂(大報恩寺)
寺社名 千本釈迦堂(大報恩寺)
住所 京都市上京区七本松通今出川上ル
電話番号 075-461-5973
URL http://www.daihoonji.com/

この記事を書いた人

にっしー
音楽と文学をこよなく愛する関西人。母なる琵琶湖のほとりで生まれ育ち、京都に移り住んで十数年。バス停で困っている修学旅行生に道案内をするのが趣味。