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金刀比羅神社6

丹後・金刀比羅神社の狛猫

京都府の北部、丹後半島の峰山町に、狛犬ならぬ狛猫のいる神社があると話題になっています。日本中を探しても例がないといわれる、珍しい狛猫です。

丹後峰山のこんぴらさん

丹後半島の峰山町に鎮座する金刀比羅神社の創建は、文化8年(1811)。峯山藩主の京極家は代々、讃岐の金毘羅権現を深く信仰していました。8代藩主の高備(たかまさ)は、同族のよしみで丸亀、多度津の京極家の協力を得て、金毘羅宮を勧請し、現在地に社殿を建立。以来、金刀比羅神社は歴代藩主や町内外の人々から篤く信仰されてきました。

金刀比羅神社1
丹後鉄道峰山駅から徒歩約25分の金刀比羅神社。参道の大鳥居をくぐると、亀がたくさんいる「亀の池」がある。

山裾に広がる境内

約6000坪に及ぶ広い境内が山裾に広がる金刀比羅神社。明治44年の御鎮座百年祭に際して石段120段が整えられ、一帯では類を見ない、壮麗な社殿となったそうです。ところが、昭和2年に丹後地方を襲ったM7の大地震により、社殿がことごとく倒壊しました。現在の社殿は、全て昭和以降の再建です。

金刀比羅神社2
石段の先に朱塗りの神門がそびえる。境内の石段は、約180段だそう。
金刀比羅神社3
金刀比羅神社の本殿。雪深い地域なので、冬場は囲いでおおわれる。
金刀比羅神社4
囲いの中に入って参拝する。
金刀比羅神社5
金刀比羅神社の御朱印。
商品名:「御朱印」300円

日本唯一とされる狛猫

峰山の金刀比羅神社を有名にしているのが、日本で唯一と言われる狛猫です。峰山町は、丹後ちりめん発祥の地。ちりめん織の業者らが、養蚕の神様として、山城国の木嶋神社を金刀比羅神社内に勧請しました。この時、養蚕の敵はネズミ、そのネズミを取るのが猫であることから、狛犬ではなく、狛猫を祀ったそうです。

金刀比羅神社6
京都市の木嶋神社(蚕ノ社)を勧請した木島神社。機織りと養蚕の守護神とされる。
金刀比羅神社7
阿形の狛猫は、子猫を抱いている。
金刀比羅神社8
吽形の狛猫はすまし顔。阿形の狛猫は天保3年(1832)、吽形の狛猫は弘化3年(1846)の奉納。

境内には猫アイテムがいっぱい

金刀比羅神社では、狛猫の絵馬や御守りなど、狛猫にまつわる授与品をいただくことができます。また、摂社の木島神社へ至る階段には、石で作られた猫たちが並んでお出迎え。境内のあちこちで、個性豊かに絵付けされた陶器の猫に出会えます。猫と丹後ちりめんをテーマにした「こまねこまつり」も行われるなど、猫好き必見の神社です。

金刀比羅神社9
狛猫にちなむ絵馬は、自分で顔を描いて奉納する。
商品名:「猫の顔絵馬」700円
金刀比羅神社10
阿形の狛猫がモチーフの御守り。災いから守ってくれる。
商品名:「狛猫御守」500円
金刀比羅神社11
丹後産のサワラで作られた猫缶は、愛猫の健康長寿祈願済み。この猫缶の特徴は、人も猫も一緒に食べられるところ。人間は味付けして食べよう。
商品名:「丹後のサゴシ プレミアム猫缶」700円
金刀比羅神社12
自由に絵付けされ奉納された猫たち。木島神社のお社には、近くの峰山高校の制服を着た猫もいる。

基本情報

  • 寺社名
    金刀比羅神社
    住所
    京都府京丹後市峰山町泉1165-2
    電話番号
    0772-62-0225
    URL
    http://konpirasan.com/

この記事を書いた人

にっしー
音楽と文学をこよなく愛する関西人。母なる琵琶湖のほとりで生まれ育ち、京都に移り住んで十数年。バス停で困っている修学旅行生に道案内をするのが趣味。