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宇治の見どころEC

『源氏物語』の世界へ。宇治の見どころをお届け

誰もが知るといえるほどの古典文学、『源氏物語』。そのクライマックス、「橋姫」から「夢浮橋」までの十帖は、宇治を舞台としていることから「宇治十帖」と呼ばれ親しまれています。最近では、同じく宇治と関わりの深いアニメ「響け!ユーフォニアム」が大人気となり、一層の注目を浴びる宇治。今回はその見どころを一部、お届けします。

宇治 - ユーフォニアムパネル
劇場版も好評となり、ますます人気の高まるアニメ「響け!ユーフォニアム」。駅近くには、原作者のサイン入りパネルが展示されている。
京都市内とはまた違う、ゆったりとした空気

京都市内から電車で約40分。駅を降りると、そこはもう宇治十帖の世界です。水量が豊かな一級河川・宇治川は、鵜飼でも有名。茶壺の形をしたポストなど、ユニークなアイテムが目を引きます。

宇治川
瀬田川として、琵琶湖からやってくる宇治川。やがて桂川・木津川と合流し、淀川となる。
宇治川 - 紫式部の像
宇治川のすぐ隣に建てられた、紫式部の像。紡がれた物語は、時代や国を超えて、今も多くの人に楽しまれている。
宇治 - 駅前のポスト
駅前のポストはユニークな茶壺型。ここから旅の思い出を送ってみるのはいかがでしょうか。
ぜひ晴れの日を狙いたい、平等院の鳳凰堂

見どころたくさんの宇治ですが、やはり何としても押さえておきたいのは、世界遺産・平等院。中でも、10円玉の絵柄にもなっている鳳凰堂はさすがの迫力です。2年前に修復が終わった鳳凰堂は、当時と同じ塗料を使うことで平安時代の色彩を完全に再現。内部の拝観は別料金ですが、1000年の歴史を間近で体感できる機会はそう多くないはず。ガイドさんの充実した解説つきなので、隅々まで理解することができます。

平等院1

平等院2
どの角度から見ても美しい、平等院の鳳凰堂。風がなく、よく晴れた日だと、鳳凰堂が美しく水面に反射して、さながら極楽浄土のようだという。
平等院3
平安時代の本に、「極楽いぶかしくば宇治の御寺をうやまえ(=極楽浄土が疑わしいというのならば、宇治のお寺に拝観せよ)」という記述があるほど、美しい鳳凰堂。彩色し直され、復元された当時の姿を見れば、それに納得できるはず。
平等院ミュージアム
鳳凰堂の復元の際、一部の文化財は取り外されて、レプリカと置き換えられた。そして本物のほうは、こちらの平等院ミュージアムに展示されている。
平等院ミュージアム - 休憩所
ミュージアムを出ると、靴を脱いでくつろげるスペースもある。お庭の赤とんぼを見ながらひと休み、という、贅沢な過ごし方。
環境省セレクト、「かおり風景100選」にも選ばれた表参道

平等院の表参道は、環境省の「かおり風景100選」にも選ばれた道。美味しそうなお店が両側に立ち並び、どこからともなく宇治茶の香りが漂ってくる石畳の道は、歩いているだけでほっこりしてしまいます。食べ歩きグルメも豊富なので、ゆっくり散策しながらおなかを満たすのもおすすめです。

平等院の表参道
雑貨からグルメまで、幅広いお店が立ち並ぶ表参道。もちろん、宇治茶を楽しめるお店も多いので、ぜひチェックしたい。
平等院の表参道 - ほうじ茶
中には、店先でほうじ茶を焙煎しているところも。香ばしい匂いにつられて、ついつい食べ歩きをしてしまう。
平等院の表参道 - 茶そば
宇治茶を練り込んだ「茶そば」は、表参道の人気グルメの一つ。鮮やかなグリーンが目にも楽しい。

平等院の表参道 - 宇治茶

日本最古の神社、宇治上神社

そして、もう一つの世界遺産が宇治上神社。現存する神社建築の中では最古のもので、本殿が建てられたのはなんと1000年前ごろだとか。本殿と拝殿のみというシンプルな神社ですが、平安時代や鎌倉時代の建築を研究する上では、非常に貴重な存在だといいます。多くの人で賑わう平等院に比べて、こちらは比較的静かな雰囲気。落ち着いてお参りすることができそうです。ときには市内の喧騒を離れ、時間を忘れてゆっくり外を歩いてみるのはいかがでしょうか。

宇治上神社
宇治上神社は、「世界で最も狭い世界遺産」とも言われているとか。平等院のような派手さはないものの、どっしりとした歴史の重みを感じられるはず。
宇治上神社 - 清め砂
毎年9月1日に奉納され、境内のお清めに使われる「清め砂」。雨の日も風の日も、1年間盛られ続けるため、山が少しずつ小さくなっていくのだそう。
番外編:その名も「茶源郷」、茶畑が美しい和束(わづか)

宇治市から車で30分ほどいくと、「宇治茶の郷」として有名な和束(わづか)へ行くことができます。一般的な京都のイメージとは少し違った風景は、海外のフォトグラファーにも人気なのだとか。ドライブついでに、こちらにもぜひ立ち寄ってみてください。

和束1

和束2

和束3

基本情報

この記事を書いた人

たま
実家を出て、京都市内で暮らし始めて早2年。「一日一猫」ルールを自分に課し、日々、新たな猫がいそうな場所をうろついています。散歩が好きで、気付けば四時間ほど歩き続けていたことも。