見どころ

琳派誕生400年記念の締めくくり『琳派 京(みやこ)を彩る』がすごい

2015-10-22

今年は琳派誕生400年の記念すべき年。各地で興味深い琳派の展示が行われてきました。トリを飾るのが、いま京都国立博物館・平成知新館で開催中の特別展『琳派 京を彩る』です。

琳派 京を彩る1
尾形光琳筆「竹虎図」から誕生した京都国立博物館公式キャラクター「トラりん」

 

 

琳派の誕生の地は洛北・鷹峯の光悦村だった

そもそも「琳派」とは何か。ぼんやりと理解している人も多いかもしれません。琳派とは日本美術史の中で発展した独特の芸術様式のこと。源流は書家として活躍した本阿弥光悦です。「派」とあるように、光悦一人を指すのではなく、同時代を生きた俵屋宗達、尾形光琳、光琳の弟・乾山、酒井抱一が琳派とされています。

光悦は刀の鑑定や研磨を行う家の生まれ。徳川家康から拝領した洛北の鷹峯(たかがみね)の地に親類縁者を集めて芸術家村をつくり、作陶や蒔絵を手がけていました。この光悦村が開かれて、今年が400年の節目の年なのです。

 

 

「風神雷神図屏風」が一堂に会するとびきりの贅沢

琳派の代表作といえば宗達が描いた国宝「風神雷神図屏風」。祇園の建仁寺に展示されているのは通常複製画ですが、目にすることの多い有名な作品でしょう。この「風神雷神図屏風」を光琳、抱一がそれぞれ模写しており、今回の展示で京都では75年ぶりに一堂に会します。琳派は直接の師弟関係を持たないので、模写することが継承の形なのだそう。光悦、光琳、抱一の生年を比べると約100年ずつの開きがあるといいます。

宗達の「風神雷神図屏風」は全期間展示されますが、光琳の作品は11月8日まで、抱一の作品は10月27日~11月23日に展示されます。そう、3作品が一堂に見られるのは10月27日~11月8日のみ。色彩、構図、表情など少しずつ異なるので、じっくりと見比べられるこの期間に訪れるのがおすすめです。

 

風神雷神図屏風
国宝 風神雷神図屏風
俵屋宗達筆 京都・建仁寺蔵(全期間展示)

 

 

風神雷神図屏風
重要文化財 風神雷神図屏風
尾形光琳筆 東京国立博物館蔵(10月10日~11月8日展示)

 

 

風神雷神図屏風
風神雷神図屏風
酒井抱一筆 東京・出光美術館蔵(10月27日~11月23日展示)

 

 

最強のコラボアニメーションは13メートル超の画巻

今回の見どころのひとつが「鶴下絵三十六歌仙和歌巻」。金銀泥のシルエットで描かれた鶴の群れが飛び立ち、海を越え、岸に降り立つまで、まるでアニメーションのように表現されています。この上に藤原公任『三十六人撰』に基づく和歌が流れるように書かれているのですが、この書を光悦、画を宗達が描いており、まさに琳派最強のコラボレーション作品といえます。13メートルを超える大作が全場面展示されており、色数こそ少ないですが、この迫力たるや! 上下に動くダイナミックな躍動感を味わってください。

 

鶴下絵三十六歌仙和歌巻
重要文化財 鶴下絵三十六歌仙和歌巻 部分
本阿弥光悦書・俵屋宗達画 京都国立博物館蔵(全期間展示)

 

 

展覧会グッズもお忘れなく

ミュージアムショップには今回の展覧会限定グッズも充実しています。私は尾形光琳「風神雷神図屏風」のマスキングテープ、本阿弥光悦書・俵屋宗達画「鶴下絵三十六歌仙和歌巻」のクリアファイル、京都国立博物館公式キャラクター「トラりん」のあぶらとり紙を購入。図録は3500円ですが見ごたえたっぷり、装幀も箔押しなのでおすすめですよ。

 

琳派 京を彩る2
グッズはいろいろあるので散財必至

 

 

琳派 京を彩る3
図録には全作品の収録と解説が。風神雷神図屏風、鶴下絵三十六歌仙和歌巻のページは観音開き!

 

 

光琳の硯箱、乾山の蓋物などなど、まだまだ見どころやおすすめ作品を紹介したいのですが、続きはぜひ京都国立博物館で本物とご対面を。行楽シーズンを迎えた京都。多少の待ち時間は覚悟のうえ、時間にゆとりを持ってお越しくださいね。

 

 

琳派誕生400年記念 特別展覧会『琳派 京を彩る』
期間 10月10日(土)~11月23日(日)
会期中展示替えあり
前期:2015年10月10日(土)~11月1日(日)
後期:2015年11月3日(火)~11月23日(月) ※月曜日休、但し11月23日は開館
時間 9:30~18:00(金曜日は~20:00)※入館は閉館30分前まで
会場 京都国立博物館 平成知新館(京都市東山区茶屋町527)
料金 一般 1500円・大学生 1200円・高校生 900円※中学生以下は無料(要証明)
電話 075-525-2473(テレホンサービス)
URL http://rinpa.exhn.jp/

この記事を書いた人

麦子
お酒と魚(肴)を愛する大阪人。「混ぜるなキケン」のルールのもと、ビール、ワイン、日本酒から2種までならちゃんぽん可。おいしいもの、うつわを求めて週末弾丸トリップも。マイブームは北陸と松山。