神社で見かける狛犬は、神域を守る守護獣と言われています。この守護獣は祀られる神様によって異なり、狛犬ではない場合もあります。京都の一風変わった守護獣を探してみましょう。
狛犬は正式には獅子と狛犬のペア
向かって右側には角がなく、口を「阿」の形に開けた獅子、左側には角があり、口を「吽」の形に閉じた狛犬が祀られているのが一般的。現在はどちらも狛犬と呼ぶことが多いのですが、実は別のものです。狛犬以外の守護獣も、阿吽の形を取っているものが多いようです。

くりくりした目がかわいい狛兎
子授けや安産、縁結びの御利益で名高い岡崎神社の社殿前に祀られているのは狛兎。これは、一帯が古くから野ウサギの生息地であり、多産にあやかってウサギを氏神様のお使いと考えていたことによるそうです。子授け兎や招き兎など、境内にはかわいいウサギがたくさんいます。


お寺の境内を守る守護獣たち
建仁寺の塔頭には、境内を守護する動物がいる寺院があります。両足院境内の、鞍馬寺毘沙門天の胎内仏を祀る毘沙門天堂では、神使の寅が睨みをきかせています。また、禅居庵の開運・勝利を司る摩利支尊天をまつるお堂には、狛猪をはじめとするたくさんの猪がいます。


鳩で埋め尽くされる三宅八幡宮
八瀬の三宅八幡宮は虫八幡とも呼ばれ、子どもの疳の虫封じで有名です。狛鳩をはじめ、境内には八幡神の神使である鳩が、あちこちにあしらわれています。また、本殿前では本物の鳩が参拝者をお出迎え。1皿50円でエサが売られているので、鳩とたわむれるのもいいですね。

守護獣が大集合の大豊神社
哲学の道のほど近くにある大豊神社は様々な守護獣がいることで知られ、一目見ようと多くの人が訪れます。特に有名なのが、大国社の狛鼠。大国主命の神使である鼠は、阿形が雄で巻物を、吽形が雌で玉を抱いています。このほか狛鳶、狛猿、狛蛇などが境内を守っています。


