非公開文化財特別公開「~冥界への入り口 地獄絵と伝説の井戸~」を開催中(2016/1/9〈土〉〜3/18〈金〉)の六道珍皇寺を起点に、ちょっと怖くて不思議な伝説が数多く残る六波羅エリアを探索してみましょう。
「六道さん」の名で親しまれる六道珍皇寺
平安時代初期より、鴨川から東側の一帯は鳥辺野という葬送地でした。鴨川は三途の川と考えられていたのです。六道珍皇寺近辺は鳥辺野の入り口にあたり、現世と冥土の境界として「六道の辻」と呼ばれました。盂蘭盆前に先祖の霊を迎えるための風習「六道まいり」は、今や京の夏の風物詩です。
小野篁は昼も夜も大忙し!?
嵯峨天皇につかえた平安時代初期の官僚・小野篁は、昼は朝廷の役人、夜は冥界で閻魔大王の副官を務めたとする伝説が伝えられています。文武に秀でながらも奇行が多く、そのうえ身長186cmの大男(当時の成人男性の平均身長は160cm前後)であったことから、奇怪な噂が広がったのでしょうか。
六道絵(地獄絵)が残る西福寺
六道珍皇寺から西へ5分ほど歩くとたどり着くのが、地蔵尊を祀る西福寺です。平安時代初期に空海が自作の土仏地蔵尊像を祀ったのが始まりと伝えられています。六道絵や風葬された死屍が朽ちていく様を描いた「檀林皇后九相図」が残っており、六道まいりの時期になると公開されます。
年に一度は参拝したい六波羅蜜寺
西福寺の角を南へ下がると、空也上人立像をはじめ数多くの重要文化財が安置される六波羅蜜寺です。本堂受付には、ちょっと変わったおみくじがあります。四柱推命をもとに生年月日と性別から運勢を占う「開運推命おみくじ」です。1年の運勢のみならず、毎年引くことで約10年続く星回り(大運の星)もうかがい知ることができます。
六道珍皇寺 | |
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住所 | 〒605-0811 京都府京都市東山区大和大路通四条下ル四丁目小松町595 |
電話 | 075-561-4129 |
URL | http://www.rokudou.jp/ |
参拝・拝観時間 | 9:00~16:00 |
「第50回京の冬の旅 非公開文化財特別公開~冥界への入り口 地獄絵と伝説の井戸~」 | |
拝観時間 | 10:00~16:00(受付終了) |
期間 | 2016/1/9(土)〜3/18(金) |
拝観料 | 600円 |
西福寺 | |
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住所 | 〒605-0001 京都市東山区松原通大和大路東入二丁目轆轤町81 |
電話 | 075-551-0675 |
六波羅蜜寺 | |
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住所 | 〒605-0933 京都市東山区松原通大和大路東入2丁目轆轤町81-1 |
電話 | 075-561-6980 |
URL | http://www.rokuhara.or.jp/ |
拝観時間 (通常) |
8:00~17:00 |
宝物館 拝観時間 |
8:30~17:00(受付終了16:30) |
宝物館拝観料 | 大人600円 大学生・高校生・中学生500円 小学生:400円 |