3月24日は檸檬忌。『檸檬』を書いた夭逝の作家、梶井基次郎の命日です。第三高等学校(現在の京都大学)で学び、京都の街をそぞろ歩いた梶井基次郎の足跡をたどってみましょう。
若かりし日の梶井基次郎の足跡をたどる
梶井基次郎は第三高等学校に入学し、大阪の実家を出て学校近辺に下宿しました。現在でも、京都大学の周辺は学生の街。『檸檬』に描かれる「私」のように、街から街へ、裏通りなどを散策してみましょう。若き日の梶井基次郎の心象風景が垣間見られるかもしれません。



小説に織り込まれた美しい風景に出会う
梶井基次郎が京都を舞台に書いた作品には、『檸檬』と『ある心の風景』があります。どちらも梶井の実際の体験が下地になり、心象風景を投影した作品だと言われています。感覚的な表現の中、京都の街が時には幻想的に、時には荒廃的に描かれ、読者を惹きつけます。


檸檬の舞台を歩く
梶井基次郎の代表作とも言える『檸檬』。作品中に登場する丸善は、当時は麩屋町三条にありました。その後河原町蛸薬師に移転し、2005年に閉店。10年の歳月を経て復活したときには、「檸檬の舞台・丸善が復活」と話題になりました。今も『檸檬』は広く愛されています。

