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秋色に染まった街路樹を楽しむ

秋が深まり、紅葉もいよいよ最盛期。有名どころの紅葉を見に行くのもいいですが、街並みの何気ない風景の中にも秋を見つけられます。京都の街中で秋を探してみませんか。

現代京都の街路樹の歴史は烏丸通から

街路樹そのものの歴史は古く、京都においては平安京創建時から、社寺の参道脇や大通りに木が植えられました。京都市内の街路樹が現在のように整備されるようになったのは、明治後期から。福羽子爵が京都府知事に贈ったユリノキを植えたのが、京都市における近代的な街路樹の歴史の始まりです。

烏丸通(京都駅前~丸太町) - ユリノキ1
明治45年、福羽子爵が贈ったユリノキが烏丸通の京都駅前から丸太町まで植えられた。その後プラタナスに植え替えられたものの、近年に近代街路樹の先駆けとなったユリノキに再び植え替えられている。
烏丸通(京都駅前~丸太町) - ユリノキ2
葉の形がユリの花に似ていることから、ユリノキの名が付けられたという。秋の黄葉が美しい。
噴水とイチョウのコラボレーション

東本願寺前の烏丸通は大きく蛇行し、立派な噴水を備えた中央分離帯が整備されています。秋になると、こんもりと茂った木々が紅や黄に染まり、さながら錦の島のよう。秋の装いで彩り豊かな木々をバックに噴水の前でパチリと一枚、記念撮影はいかがですか。

烏丸通(東本願寺前) - 噴水とイチョウ
晴れた秋の日は、噴水の水滴が輝き、カラフルな木々も一層鮮やかに見える。京都駅から歩いてすぐの、絶好の紅葉スポットだ。
道を覆うケヤキの並木

まっすぐ伸びた幹から、枝葉を大きく広げるケヤキ。その樹形の美しさから、人気の高い街路樹の一つです。白川通北部は学生街の雰囲気も相まって、どことなくアカデミック。御池通のケヤキ並木はビル街に馴染み、夏には涼しい木陰を作り、秋にはシックな雰囲気を演出しています。

白川通 - ケヤキ並木
京都大学や京都造形芸術大学がある白川通。アカデミックな気分でそぞろ歩こう。
御池通 - ケヤキ並木
西洋と東洋が融合した建築様式の、京都市役所の庁舎を背景に。ビル群とケヤキ並木の組み合わせも絵になる。
黄色のじゅうたんが堀川通に出現

街路樹の中でもメジャーなイチョウですが、堀川通のイチョウの美しさは格別。特に今出川通より北の中央分離帯のイチョウ並木はみごとの一言に尽きます。黄色に染まったイチョウが天に向かってそびえ、その足元は散り敷いた葉で黄色いじゅうたんのよう。秋ならではの風景です。

堀川通 - イチョウ
堀川通のイチョウは背が高く、鮮やかな黄色に黄葉する。青空と黄葉のコントラストが美しい。

基本情報

  • 施設名
    烏丸高辻
    住所
    京都市下京区烏丸通高辻下ル
  • 施設名
    東本願寺前
    住所
    京都市下京区烏丸通七条上ル
  • 施設名
    北白川
    住所
    京都市左京区北白川東小倉町
  • 施設名
    京都市役所前
    住所
    京都市中京区御池通河原町東入
  • 施設名
    堀川上立売
    住所
    京都市上京区堀川通上立売上ル

この記事を書いた人

にっしー
音楽と文学をこよなく愛する関西人。母なる琵琶湖のほとりで生まれ育ち、京都に移り住んで十数年。バス停で困っている修学旅行生に道案内をするのが趣味。