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善峯寺EC

約1万株の紫陽花が境内を彩る善峯寺

西山の山腹に伽藍を構える善峯寺で、紫陽花が見頃を迎えています。山肌を約1万本の紫陽花が埋め尽くす様は圧巻です。梅雨の時期ならではの紫陽花の美を堪能しましょう。

広大な伽藍から京都市を一望

善峯寺は、長元2年(1029)に源算上人により開かれ、長元7年には後一条天皇より鎮護国家の勅願所と定められた古刹。以後、皇室の崇敬を受け、多くの親王が籠居するなどして栄えましたが、応仁の乱で堂宇の大半を焼失。江戸期に、徳川5代将軍綱吉の母・桂昌院により復興されました。西国観音霊場の札所でもあり、巡礼者が次々に訪れます。

善峯寺 - 観音堂
山門をくぐると最初に現れる観音堂は、元禄5年(1692)の建立。
善峯寺 - 梵鐘
善峯寺には、桂昌院によって寄進復興された鐘楼・観音堂・護摩堂・鎮守社・薬師堂・経堂が現存。梵鐘は厄除けの鐘と呼ばれ、撞くこともできる。(料金志納)
回遊式庭園をめぐる

善峯寺の境内は、回遊式庭園として整備されています。庭園を散策しながら諸堂を巡りましょう。中でも遊龍の松は必見。樹齢600年以上、全長は約37メートルあり、日本一の松とも呼ばれています。境内を一周すると約40分ですが、見所が多く、あっという間に時間が経ちます。バスが1時間に1本しかないので、計画的に拝観しましょう。

善峯寺 - 紫陽
紫陽花越しに京都市街を見下ろす。山肌に堂宇が広がっているため、至る所で眺望が楽しめる。
善峯寺 - 遊龍の松
遊龍の松は、安政4年(1857)に花山前右大臣家厚公により命名されたという。国の天然記念物に指定されている。
善峯寺 - 幸福地蔵
懸崖造のお堂に祀られる幸福地蔵。330年前に作られたとされるお地蔵様で、自分以外の幸せを願うといいといわれている。
カラフルに彩られるあじさい苑

境内北側の斜面に広がる、およそ3000坪の白山桜あじさい苑。赤や青、紫や白など、約1万株のカラフルな紫陽花を、梅雨の雨がますます鮮やかに輝かせています。雨が続いて気が滅入りがちな季節ですが、この雨があるからこそ美しさを増す紫陽花たち。山寺の梅雨の光景は心を癒やしてくれます。

善峯寺 - あじさい苑1
あじさい苑は散策路が整備されている。紫陽花の季節には多くの参拝者が訪れ、
カメラに収めていく。
善峯寺 - あじさい苑2
その名の通り、白山桜あじさい苑では、春はしだれ桜が咲き誇る。紫陽花の季節は葉桜の緑が目に清々しい。
善峯寺 - あじさい
紫陽花は水を好む植物なので、雨が降ると生き生きする。雨上がりの、水滴をまとって輝く紫陽花の美しさは格別。

基本情報

この記事を書いた人

にっしー
音楽と文学をこよなく愛する関西人。母なる琵琶湖のほとりで生まれ育ち、京都に移り住んで十数年。バス停で困っている修学旅行生に道案内をするのが趣味。