嵐山は、連日多くの観光客で賑わう人気の観光地。その喧騒を離れた山間に、大悲閣千光寺があります。切り立った断崖に建つ観音堂からは、雄大な景色を楽しむことができるのです。
木陰の道を歩いて
大悲閣千光寺へは、渡月小橋の南側から川沿いの道を進みます。嵐山モンキーパークの入口やボート乗り場を過ぎると、人の姿はまばらに。木々が夏の日差しを遮り、時折心地の良い風が通り抜けます。保津川を行き交う屋形船や、対岸の木々の間から姿を見せるトロッコ列車を眺めながら、20分ほど歩くと大悲閣千光寺の参道が見えてきます。
山の中腹にひっそりと佇む大悲閣千光寺
大悲閣千光寺は、大堰川(保津川)や高瀬川を開削した豪商・角倉了似によって創建されました。河川開削の際に亡くなった人々の菩提を弔うため、嵯峨にあった千光寺を移したのが始まりと言われています。参道の入口から10分ほど歩くと、鐘楼が見えてきます。そして見上げると断崖に建つ観音堂が。石段を上りきった境内には、観音堂の他に仏殿や座禅石などを見ることができます。
観音堂からの絶景に感動
大悲閣千光寺の一番の見どころは、観音堂から臨む嵐山の大パノラマです。眼下には新緑の山々や保津川が広がり、その先には京都の街並みが見えます。聞こえてくる川のせせらぎや蝉の声が、心を癒してくれます。春には山桜が見られたり、秋には鮮やかに染まる紅葉が山全体に見られたりと、四季折々の景色が楽しめるのも魅力。豊かな自然の中で、癒しの時間を過ごしてみませんか?