西国街道は、京都の東寺口から長岡京や大山崎を経て、大阪の摂津から西国へ到る古い街道。街道筋には古い町並みが残り、往時の風景を留めています。向日市内の西国街道を歩いてみましょう。
旅人を見守った常夜灯と道しるべ
西国街道の歴史は古く、平安京と長岡京を結んでいることから、平安京成立の頃が起源と考えられています。街道沿いには、昔の旅人たちが目印にしたであろう常夜灯や、道しるべが今も点在。往来を見守り続けています。かつての旅人が歩いた道筋をたどり、街道の歴史に思いを馳せてみましょう。
街道筋に残る古い街並み
向日市内の西国街道は、街道の情緒を残す景観を活かし、平成4年に石畳で舗装した散策路として整備されました。昔ながらの佇まいの建物も点在し、街道に風情を添えています。上植野町下川原の一帯は、向日市の名産である竹をイメージした灯りが設置され、石畳とマッチして街道の情緒にあふれています。
日本初の有料橋
下川原の町並みを抜けると、小畑川に出ます。この小畑川は暴れ川で、昔から洪水が多く、橋が何度も流されたそう。掛け替えの費用に充てるために、通行人から一文ずつ徴収したことから、一文橋と呼ばれるようになったとされています。橋の通行に費用を徴収したのはこの橋が起こりで、日本初の有料橋だという説も。一文橋を渡ると長岡京市に入ります。