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向日神社4

桜に包まれる向日神社を訪ねる

西国街道に面して鎮座する向日神社は、創建から1300年の歴史を誇る古社。参道や境内を桜が覆いつくす名所として知られています。満開の桜に彩られる向日神社にお参りしてみませんか。

1300年の歴史を持つ古社

向日神社の創建は古く、養老2年(718)と伝わります。祭神は向日神(むかひのかみ)、火雷神(ほのいかずちのかみ)、玉依姫命(たまよりひめのみこと)、神武天皇の4柱。この中で最初に祀られたという向日神は、御歳神(みとしがみ)という神様が向日山に鎮座し、向日神となったと伝わります。創建時は、向日神は上ノ社、他の3柱は下ノ社に祀られていましたが、建治元年(1275)に火雷神社(下ノ社)を向神社(上ノ社)に合祀し、現在の向日神社になったそうです。

向日神社1
向日神社の鳥居。ここから緩やかな坂道を上り、参拝する。
向日神社2
入母屋造りの拝殿。室町時代に建てられた重文の本殿は明治神宮の本殿のモデルともいわれる。本殿と幣殿、拝殿が一体となって覆屋の中にあるため、本殿は見ることができない。

桜に包まれる境内

西国街道に面する鳥居から本殿までの約200メートルの参道は、両脇に桜や楓が植えられています。春には桜、秋には紅葉のトンネルになり、参拝者の目を楽しませています。本殿前や、隣接する勝山公園にも桜が多く、一帯が桜の園に。4月上旬の週末(2019年は4月6、7日)には、お茶席や模擬店、琴や和太鼓の演奏などが楽しめる桜まつりが開催。6日の夕方からは境内でかがり火が焚かれ、夜桜が楽しまれました。

向日神社3
参道を覆う桜のトンネル。
向日神社4
拝殿前の桜は人気の撮影スポット
向日神社5
境内に隣接する勝山公園内には元稲荷古墳があり、絶好の花見スポットになっている。

広い境内を散策

向日山を境内とする向日神社。緑に包まれた広い境内には見どころが多数あります。参道には商売繁盛の勝山稲荷社や学業成就の天満宮社、本殿の裏手には勝山身代不動尊の祠などが鎮座。現在の本殿の真裏、かつての本殿があった場所は鶏冠木(かえるで)の苑と名付けられています。境内の南側には向日市天文館も隣接しているので、お参りがてら立ち寄るのもいいですね。

向日神社6
勝山稲荷社の裏には元稲荷社が鎮座。元稲荷古墳は、かつてこの古墳の後方部頂上に稲荷社があったことから名付けられた。
向日神社7
神変大菩薩(役行者)と勝山身代不動尊を祀る祠。
向日神社8
約170年前まで本殿があった地は、本殿遷座後に山桜と楓が植わる神苑となった。楓の古名である「かえるで」にちなみ、現在は鶏冠木の苑と呼ばれている。

基本情報

  • 寺社名
    向日神社
    住所
    京都府向日市向日町北山65
    電話番号
    075-921-0217

この記事を書いた人

にっしー
音楽と文学をこよなく愛する関西人。母なる琵琶湖のほとりで生まれ育ち、京都に移り住んで十数年。バス停で困っている修学旅行生に道案内をするのが趣味。