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長岡京ガラシャ祭EC

お輿入れ行列が町を練り歩く長岡京ガラシャ祭

秋晴れの長岡京を舞台に、長岡京ガラシャ祭が開催されました。出演者らが時代衣装に身を包み、長岡京市内を巡行。沿道には多くの観衆が詰めかけ、大変なにぎわいを見せました。

光秀の娘・玉の輿入れを現代に再現

長岡京ガラシャ祭は、平成4年に勝竜寺城公園の完成と市制施行20周年を記念して、細川ガラシャの愛と感動の物語をテーマに第1回を開催。2018年で27回目を迎えました。約440年前、織田信長の命により、明智光秀の娘・玉(後のガラシャ)が細川氏の勝龍寺城に輿入れした様子を再現する祭です。

勝竜寺城公園
長岡京ガラシャ祭の舞台の一つ、勝竜寺城公園。かつてここにあった勝龍寺城は、細川忠興と玉が新婚時代を過ごした城。山崎の合戦では光秀が本陣を構えた。
歴史文化行列とお輿入れ行列

長岡京ガラシャ祭のハイライトは、細川忠興の元へお玉が輿入れするストーリーを表す行列巡行です。まずは、長岡京にゆかりのある歴史上の人物が登場する歴史文化行列が練り歩き、続いてお輿入れ行列が登場。長岡京市民らが町衆としてお輿入れを祝いながら続きます。豪華な時代衣装とにぎやかなパレードを一目見ようと、例年多くの観衆が詰めかけます。

ガラシャ祭1
現在の長岡京市今里に弟国宮を置いたとされる継体天皇に始まる歴史文化行列。各時代を再現した衣装が見物。写真の細川頼春は南北朝時代に勝龍寺城を築いた。
ガラシャ祭2
細川忠興と玉は、公募で選ばれた長岡京在住の若い夫婦が演じた。
ガラシャ祭3
玉は輿に乗った姿で登場。行列は長岡第六小学校からスタートし、アゼリア通り、旧西国街道を経て、勝竜寺城公園まで約1時間かけて巡行した。
ガラシャ祭4
町衆祝い行列は、京都橘高校吹奏楽部の華麗なマーチングを皮切りに、手作り甲冑を身につけた子どもらや地域の人々が華やかに練り歩いた。写真は長岡京音頭保存会。
勝竜寺城公園で婚礼の儀を開催

行列巡行のクライマックスとして、勝竜寺城公園で細川忠興と玉の婚礼の儀が行われました。細川藤孝や明智光秀らのほか、長岡京市長らが参列し、二人の結婚を祝いました。婚礼の儀終了後には、サントリー京都ブルワリー提供のビールが来場者にも配られ、観衆も一緒に祝福。会場は乾杯のかけ声と笑顔で満たされました。

ガラシャ祭5
輿入れした玉が、身に付けてきた懸守(かけまもり)を忠興に渡すシーン。人生を夫に託すという意味があるそう。このあと三三九度が行われた。
ガラシャ祭6
固めの杯を交わす細川藤孝や明智光秀ら。お輿入れ行列の登場人物は公募で選ばれ、歴史文化行列の登場人物は市内各学区の人々が担当した。
お楽しみが盛りだくさんのガラシャウィーク

11月3日から11日(2018年の日程)にかけてはガラシャウィークと銘打ち、ガラシャの波瀾万丈の生涯を描いたオペラやものづくり市など、市内各所でさまざまなイベントが催されました。勝龍寺と柳谷観音では、ガラシャ祭限定の御朱印を授与。また、11日には市内2カ所の会場で楽市楽座が開催され、模擬店やステージプログラムなど楽しいイベントが行われました。

ガラシャ祭7
2020年の大河ドラマが明智光秀を描く「麒麟がくる」に決定したことから、楽市楽座では明智光秀ゆかりの自治体によるブースも設置された。
勝龍寺
平安時代に弘法大師が建立した勝龍寺。本尊の十一面観音は秘仏で、観音大祭の行われる8月18日と、11月第2日曜日のガラシャ祭当日の年2回だけ開扉される。
ガラシャ祭 御朱印
上段右はガラシャ祭限定御朱印。上段左は本尊の十一面観音が開扉となる、年に2日だけ授与される御朱印。下は通常のもので、十一面観音を支える龍の絵の御朱印が押される。
商品名:「ガラシャ祭限定御朱印」1000円、「十一面観音御朱印」1000円、「勝龍寺御朱印」300円

基本情報

この記事を書いた人

にっしー
音楽と文学をこよなく愛する関西人。母なる琵琶湖のほとりで生まれ育ち、京都に移り住んで十数年。バス停で困っている修学旅行生に道案内をするのが趣味。