徒然草に登場することで知られる石清水八幡宮摂社の高良神社で、太鼓まつりが行われました。ドンドンドドドンと響く太鼓に合わせて掛け声が響き、熱気に包まれる勇壮なお祭りを紹介します。
徒然草でお馴染みの高良神社
石清水八幡宮の一の鳥居からすぐ、頓宮(とんぐう)の側に鎮座する高良神社。徒然草52段で、仁和寺の法師が石清水八幡宮へ参拝しようとして、麓の極楽寺や高良神社の壮麗な建物を見て石清水八幡宮だと思い込み、本殿に参拝せずに帰ったという話で知られます。創建は貞観2年(860)と伝わり、慶応4年(1868)の戊辰戦争で焼失。明治17年(1884)に再建されました。八幡の産土神(うぶすながみ)として信仰を集めています。
太鼓のお神輿が地域を練り歩く
毎年7月の海の日前日(2019年は7月14日)に行われる太鼓まつりは、高良神社の例祭です。石清水八幡宮周辺の地域を、太鼓を積んだ屋形神輿が練り歩きます。ドンドンドドドンというリズムに、ヨッサーヨッサーという勇壮なかけ声が響き、一帯は熱気に包まれます。囃子方が激しく揺れる神輿の上に立ち、赤い団扇を振りながら音頭を取る様は壮観。高良神社前での差し上げは雄々しく、拍手の渦に包まれます。
熱気が最高潮に達する宮入り
区域を巡行した太鼓神輿は、いったん石清水八幡宮の頓宮に入ります。各地区の神輿が揃ったら、18時半に祭のクライマックスである宮入り開始。高良神社の鳥居前でお祓いを受けた神輿が1基ずつ、参道を何度も往復します。力強い太鼓に合わせて、神輿が右に左にとダイナミックに揺さぶられる様子は圧巻です。夕闇に包まれる高良神社参道に、ずらりと並んだ献灯提灯がともり、幻想的な雰囲気が勇壮な祭りを盛り上げます。