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岩屋寺EC

大石内蔵助ゆかりの岩屋寺

京都市山科区の西南に位置する岩屋寺は、大石内蔵助にゆかりの深い寺院。義士まつりの行われる12月14日から1月28日まで特別開扉が行われている、秘仏の不動明王にお参りしませんか。

秘仏の大聖不動明王

岩屋寺は古くは天台宗に属し、後に曹洞宗に改められた尼寺で、かつては山科神社の神宮寺であったと伝わります。秘仏の本尊は智証大師作と伝わる大聖不動明王で、大石内蔵助の念持仏だったそう。義士まつりの12月14日から、初不動の1月28日にかけて特別開扉が行われ、眼光の鋭い不動明王立像を直に拝むことができます。

岩屋寺1
大石神社や山科神社が鎮座する静かな住宅地にある岩屋寺。春は桜、秋は紅葉に包まれる。
岩屋寺2
本堂の襖絵は、中国人画家による作品だそう。躍動感のあふれる力強い絵に、思わず引き込まれそう。
岩屋寺3
特別開扉されている大聖不動明王立像。ろうそくを献じて参拝する。
岩屋寺 - 御朱印
大聖不動明王の御朱印。右は不動明王おみくじ。おみくじやお守りは、御詠歌が書かれた袋に入れてもらえる。商品名:「御朱印」300円、「不動明王おみくじ」500円
大石内蔵助隠棲の地

赤穂城を明け渡した大石内蔵助は、親類を頼って山科へ至り、現在の岩屋寺界隈に邸宅を構えました。この地で同士と会合し、敵の目を欺くために伏見の遊郭である橦木町(しゅもくちょう)や、祇園の一力亭で遊興にふけったとされます。天明7年(1787)に刊行された、京都の名所を紹介する『都名所図会』に、岩屋寺にあった内蔵助の邸宅跡が絵入りで紹介されており、当時から有名な観光地であったようです。

岩屋寺4
岩屋寺の門前には隠棲跡を示す石碑が建つ。
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大石家の邸宅の古材を使って建てられたという茶室・可笑庵。春先には内蔵助が手ずから植えた紅梅が花を咲かせる。
岩屋寺6
寺坂吉右衛門が持ち帰った、内蔵助の遺髪が納められた遺髪塚。
内蔵助の遺品や四十七士の木像などが見学できる

岩屋寺の本堂には、大石内蔵助が生前に作らせたという浅野内匠頭(あさのたくみのかみ)と四十七士の位牌が並べられています。また、宝物館には内蔵助の槍や机、書物などの遺品が展示され、間近で見学も可能。毘沙門堂には、四十七士の木像が並べられています。山科での生活が偲ばれる遺品の数々は、忠臣蔵ファン必見です。

岩屋寺7
大石内蔵助愛用の机。内蔵助が自作した硯石が置かれている。
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四十七士の木像。大石内蔵助が生前に四十七士の似顔絵を描かせ、後に寺坂吉右衛門がその絵を元に像を造らせたのだと伝わる。

基本情報

  • 寺社名
    岩屋寺
    住所
    京都市山科区西野山桜ノ馬場96
    電話番号
    075-581-4052

この記事を書いた人

にっしー
音楽と文学をこよなく愛する関西人。母なる琵琶湖のほとりで生まれ育ち、京都に移り住んで十数年。バス停で困っている修学旅行生に道案内をするのが趣味。