見る 見る一覧

酬恩庵一休寺EC

心も体も温まる一休善哉(ぜんざい)の日

小豆を炊いた甘い汁に、香ばしく焼いたお餅を入れる善哉は、一休禅師が名付け親といわれています。酬恩庵一休寺で「一休善哉の日」が開催され、参拝者らが一年の誓いを立てて絵馬を奉納し、善哉に舌鼓を打ちました。

一休さんと善哉

とんち話で広く親しまれる一休さん。その一休禅師が、小豆汁に焼いた餅を入れたものを食べて「善哉此汁(よきかなこのしる)」と言ったことから、善哉と呼ばれるようになったそう。一休禅師が1月1日生まれであることにちなみ、一休寺では1月最終日曜日を「一休善哉の日」としています。その年一年の善い行いを一休禅師に誓い、絵馬を奉納し善哉をいただいて成就を願う日として、多くの参拝者が訪れます。

酬恩庵一休寺1
酬恩庵一休寺は、鎌倉時代に創建された妙勝寺が起こり。一休禅師が復興し、酬恩庵と名付けた。
酬恩庵一休寺2
受付で絵馬や善哉の券などが入った封筒を受け取る。拝観料や絵馬代、善哉の料金込みで、一休善哉の日の拝観料は1000円(先着1000名)。
酬恩庵一休寺3
境内には一休禅師の石像が建つ。子ども時代の一休さんの像や「このはしわたるべからず」の札が立つ橋、宝物館などもあり、一休さんを紹介する見所がたくさん。
一年の誓いを立てる

一休善哉の日に訪れたら、まずは絵馬に今年一年の目標や誓いを書き、一休禅師の木像が祀られる方丈で祈祷を受けます。般若心経が唱えられ、絵馬を奉納した参拝者の名前がひとりずつ読み上げられた後は、簡単な座禅体験。背筋を伸ばして座り、心を静めます。祈祷が済んだ絵馬を受け取り、絵馬所に奉納したら、善哉の接待所へ向かいます。

酬恩庵一休寺 - 絵馬
一休寺の絵馬。「今年一年の善き行い」を誓う言葉を書き込む。
酬恩庵一休寺4
祈祷済みの絵馬を奉納。2019年の一休善哉の日には、プラス300円で京田辺市の人形作家が手がけた絵馬も選べた。
温かい善哉に舌鼓

絵馬を奉納して一年の誓いを立てたら、いよいよ善哉の時間。朱塗りのお盆に載せられ、一休寺納豆が添えられた善哉をいただきます。こんがりと焼き目の付いたお餅はやわらかく、上品な甘さの小豆の汁も絶妙。箸休めにいただく一休寺納豆の塩気と独特の風味が、さらに善哉の味を引き立てます。2019年の一休善哉の日は厳しい冷え込みでしたが、善哉が体を内側からぽかぽかと温めてくれました。

酬恩庵一休寺5
善哉接待の会場となった江庵。
酬恩庵一休寺 - 善哉
あっさりした甘さの善哉。香ばしく焼かれたお餅と小豆の香りがマッチして美味。
酬恩庵一休寺 - 御朱印
一休善哉の日には、特別御朱印「四鰈(よかれ、しかれ)」「ご用心」が授与された。「四鰈」は一休禅師のとんち話に、「ご用心」は一休禅師が正月に髑髏(どくろ)をつけた杖をついて「ご用心、ご用心」と言いながら町を歩いたことにちなむ。各300円。

基本情報

  • 寺社名
    酬恩庵一休寺
    住所
    京都府京田辺市薪里ノ内102
    電話番号
    0774-62-0193
    URL
    http://www.ikkyuji.org/

この記事を書いた人

にっしー
音楽と文学をこよなく愛する関西人。母なる琵琶湖のほとりで生まれ育ち、京都に移り住んで十数年。バス停で困っている修学旅行生に道案内をするのが趣味。