南丹市園部町には、菅原道真の生存中に生祠(いきほこら)を祀ったことから、生身と名付けられたという天満宮があります。日本最古の天満宮と呼ばれる生身天満宮の見所を紹介します。
日本最古の天満宮
生身天満宮は、かつて菅原道真の領地であった園部にあります。園部代官であった武部源蔵が、太宰府に左遷される道真の無事を願って木像を刻み、邸内に祠を建てて生祠とし、木像を祀ったのが起源です。全国で1万2千社あるといわれる天満宮の中で、道真の生前に創建したのは生身天満宮だけ。このことから、日本最古の天満宮と呼ばれています。
天神山山麓に広がる境内
創建時は小向山(現在の園部公園)にあった生身天満宮は、承応2年(1653)に園部城の築城に伴い、現在地の天神山に遷座しました。大鳥居から表参道の石段を上ると、途中に厳島神社があり、美人祈願の弁天さんとして親しまれています。石段を登り切ったところにある本殿は遷座時に建立されたもので、周囲に回廊が巡らされています。本殿横には、安政7年(1860)奉納と刻まれた、使いの牛の像があります。
ここでしか手に入らないお守りにも注目
菅原道真を祀る神社なので、学業成就のご利益で有名な生身天満宮ですが、それ以外にも御神徳は多岐にわたり、オリジナルのお守りも多々あります。「天 晴れる」は、天神さんのご神徳をいただいて「天まで晴れわたる」爽快な人生を送れるように願いを込めた仕事のお守り。テレビや書籍で紹介され、注目を集めています。さくらんぼのように「学」と「力」のお守袋が連なった「学ぶ力お守り」や、「勝ち虫」と呼ばれたとんぼにちなみ、手作りのとんぼ玉を用いた「とんぼ玉合格お守り」(各800円)なども人気です。