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生身天満宮1

日本最古の天満宮とされる生身(いきみ)天満宮

南丹市園部町には、菅原道真の生存中に生祠(いきほこら)を祀ったことから、生身と名付けられたという天満宮があります。日本最古の天満宮と呼ばれる生身天満宮の見所を紹介します。

日本最古の天満宮

生身天満宮は、かつて菅原道真の領地であった園部にあります。園部代官であった武部源蔵が、太宰府に左遷される道真の無事を願って木像を刻み、邸内に祠を建てて生祠とし、木像を祀ったのが起源です。全国で1万2千社あるといわれる天満宮の中で、道真の生前に創建したのは生身天満宮だけ。このことから、日本最古の天満宮と呼ばれています。

生身天満宮1
延喜元年(901)創建とされる生身天満宮。
生身天満宮2
武部源蔵を祀る社。横には武部源蔵の墓と伝わる宝篋印塔(ほうきょういんとう)が建つ。
生身天満宮3
境内には、道真がこよなく愛した梅が多く植えられている。

天神山山麓に広がる境内

創建時は小向山(現在の園部公園)にあった生身天満宮は、承応2年(1653)に園部城の築城に伴い、現在地の天神山に遷座しました。大鳥居から表参道の石段を上ると、途中に厳島神社があり、美人祈願の弁天さんとして親しまれています。石段を登り切ったところにある本殿は遷座時に建立されたもので、周囲に回廊が巡らされています。本殿横には、安政7年(1860)奉納と刻まれた、使いの牛の像があります。

生身天満宮4
摂社の厳島神社は、もともとこの土地の地主神として祀られていた。女の子がお参りすると、美人になると言われている。
生身天満宮5
回廊を備えた本殿は京都府指定文化財。
生身天満宮6
宝永6年(1709)に建立されたとされる秋葉愛宕神社。静岡の秋葉神社と京都の愛宕神社を勧請し祀っている。秋祭り限定で火災除けお札が授与される。
生身天満宮7
授与される金色の牛に願い事を書き、金色の牛で使いの牛と自分を交互になで、奉納箱に入れて祈願すると叶うという。

ここでしか手に入らないお守りにも注目

菅原道真を祀る神社なので、学業成就のご利益で有名な生身天満宮ですが、それ以外にも御神徳は多岐にわたり、オリジナルのお守りも多々あります。「天 晴れる」は、天神さんのご神徳をいただいて「天まで晴れわたる」爽快な人生を送れるように願いを込めた仕事のお守り。テレビや書籍で紹介され、注目を集めています。さくらんぼのように「学」と「力」のお守袋が連なった「学ぶ力お守り」や、「勝ち虫」と呼ばれたとんぼにちなみ、手作りのとんぼ玉を用いた「とんぼ玉合格お守り」(各800円)なども人気です。

生身天満宮8
太宰府へ赴いた道真の健康安全を祈った武部源蔵のように、家族や身近な人の健康を祈願する「けふも健やかに」、学問の木「楷(かい)」をデザインした学業御守など、生身天満宮でしか手に入らないお守りがいろいろある。
商品名:「学業御守」、「天 晴れる」、「けふも健やかに」各800円

基本情報

  • 寺社名
    生身天満宮
    住所
    京都府南丹市園部町美園町1-67
    電話番号
    0771-62-0535
    URL
    https://www.ikimi.jp/

この記事を書いた人

にっしー
音楽と文学をこよなく愛する関西人。母なる琵琶湖のほとりで生まれ育ち、京都に移り住んで十数年。バス停で困っている修学旅行生に道案内をするのが趣味。