北野天満宮一の鳥居の東側に、ポルトガル菓子のお店があります。日本のカステラの原型・パォンデローをはじめ、焼き菓子や料理、ワインなど、ポルトガルの食文化を体験できる人気のお店です。
ポルトガル人店主が紹介する祖国のカステラ
北野天満宮横にあるCastella do Pauloは、ポルトガル菓子のお店。重厚な造りの蔵をリノベーションした店に入ると、ポルトガル菓子の並んだショーケースが目に飛び込んできます。このお店は、長崎の老舗で修業したポルトガル人店主が、祖国で日本のカステラを紹介するお店を開いたのが始まり。ポルトガルで日本のカステラが喜ばれたことから、今度は日本にポルトガルのお菓子を紹介しようと、京都に店を構えたそう。素朴で味わい深いお菓子が並ぶ、地域の人々や観光客に愛されているお店です。
カステラの原型パォンデロー
16世紀にポルトガル人宣教師が伝えたパォンデローが、日本のカステラの原型。Castella do Pauloでは、ポルトガルの3つの地域で作られるパォンデローを販売しています。ミーニョ地方のパォンデローは、日本のカステラに比べて卵の風味がより感じられ、弾力があるのが特徴。素朴な甘さにどこか懐かしさを感じます。ベイラリトラル地方のパォンデローは、とろりとした半熟で、濃厚な甘さ。かすかなシナモンの香りが食欲をそそります。エストレマドゥーラ・リバテージョ地方のパォンデローは、シュワっとした軽い食感で、隠し味のお塩が甘さを引き立てます。それぞれ個性的なパォンデローを食べ比べてみましょう。
2階のカフェでポルトガルの食文化を満喫
Castella do Pauloの2階はカフェになっていて、ポルトガルのパォンデローや料理、ワインやコーヒーをいただくことができます。カフェを訪れたら、ぜひ「食文化比較プレート」にチャレンジしてみましょう。長崎風のパウロのカステラと、ミーニョ地方、ベイラリトラル地方、エストレマドゥーラ・リバテージョ地方の3種のパォンデローが1皿に盛られていて、食べ比べを楽しめます。他にもポルトガルでは一般的な豚肉サンドのランチプレートや、ポルトガルのコロッケなど、ポルトガルの味覚が満喫できます。