日蓮宗京都八本山の一つである妙顯寺で、特別公開に合わせて「まるごと美術館」と題したアート作品の展示とライトアップが行われています。普段とは異なる幻想的な雰囲気に包まれた妙顯寺を紹介します。
京都初の日蓮宗寺院
妙顯寺は元亨元年(1321)、日蓮聖人の孫弟子・日像上人により、京都で最初の日蓮宗寺院として建立されました。尾形光琳や酒井抱一などの琳派の芸術家と深い結びつきを持ち、数々の作品が残されていることで知られています。この芸術とゆかりの深い妙顯寺で、若手芸術家らの作品展示とライトアップを行う「まるごと美術館」が開催されています。
若手芸術家の作品を鑑賞
京都市内の社寺を舞台に、春秋に開催される「まるごと美術館」は、神社や寺院全体を美術館にするプロジェクト。2019年秋は10か所を舞台に開催されています。妙顯寺では、秋の特別公開期間中(11月16日~12月8日)に実施。第2回京都伝統工芸大学作品展として、学生の作品が展示されています。陶芸や彫刻、友禅など、若い感性のあふれる様々な工芸品が鑑賞できます。
昼とは異なる表情を見せる庭園
妙顯寺は趣の異なる四つの庭園で知られています。この庭園が、昼とは全く趣の異なる様相を呈するのが、ライトアップの醍醐味。椅子や座布団が用意されているので、座ってじっくり鑑賞できます。手足が冷えるため、防寒対策も忘れずに。庭園のほか、仏殿の縁側や大本堂の周囲に配置された行灯にも注目。お釈迦様の一生など、一つ一つ異なる絵が描かれています。アートに包まれた妙顯寺のライトアップを鑑賞してみませんか。