京都の春を彩る「をどり」。現在は祇園甲部歌舞会の「都をどり」、宮川町歌舞会の「京おどり」が開催されており、町は花見客と相まって賑わいをみせています。
フィナーレを飾るのが5月1日から始まる先斗町歌舞会の「鴨川をどり」。先日、鴨川をどりの「衣装合わせ」と「スチール撮影」が先斗町歌舞練場で行われました。
演目は「源氏物語 ― 葵 ― 」と「道中双六 ― 東下り ―」
179回目を迎え、京都五花街のをどりのなかでも歴史のある鴨川をどり。今年の演目は「源氏物語 ― 葵 ― 」四場と「道中双六 ― 東下り ―」六景です。両演目とも再演で、「源氏物語」は22年ぶりですが半数近くの芸妓さんが22年前にも舞台に立っていたそうです。当時駆け出しだった舞妓さんが芸妓さんとして主役級になっているひともいる今回の公演、前回を鑑賞している人はいっそう楽しみですね。
第一部の衣装合わせでは、恋多き光源氏、生霊になる御息所らに扮した芸妓さんが華やかな平安貴族らしい衣装に身を包んでいました。
衣装合わせの後は舞台でパンフレット用のスチール撮影。振付・演出をされている尾上流四代家元 三代目尾上菊之丞さんの指導がポーズ一つひとつに入ります。視線の落とし方、からだの向き、手の角度など細やかな指導が続き、一枚の写真が作り込まれました。
「一部の源氏物語 葵の段はお能からとった演目で、六条御息所が生霊になり葵の上が息絶えてしまうという怨霊もの。重々しいストーリーですが、二部は東海道五十三次からとった楽しい物語でメリハリがきいた構成になっています。両演目とも再演だからこそブラッシュアップできるので、深みが出ると思います」とお家元。第二部の「道中双六 ― 東下り ―」は弥次さん、喜多さんに扮した芸者が京都から江戸を目指す道中を描いており、舞台では芸妓さんが芸者役を演じるところがポイント。源氏物語とはがらりと雰囲気が変わり、にぎやかになるそうです。
舞妓さん3名が初めての舞台に臨む
第二部の終景は、お待ちかね舞妓さん、芸妓さんが勢ぞろいする華やかなシーン。今年の鴨川をどりでは、昨年11月2日にデビューした市駒(いちこま)さん、3月1日にデビューしたばかりの光はな(みつはな)さんが仲間入り。また、5月26日にデビューする慧弓(さとみ)さんもひとあし早く舞台に上がるとのこと。総勢10名となる舞妓さんの舞も楽しみです。
舞妓さんのお出迎えがシャッターチャンス
鴨川をどりは1日3回公演ですが、今年から第1回目(12:30)の公演開場時、11:30~12:10の間のみ3階の休憩所で当日出演する舞妓さん2名がお出迎えをしてくれるとのこと。公演は撮影禁止ですが、このときは舞妓さんを撮影してもOK! 間近で舞妓さんに会えて撮影させてもらえるなんて、またとないチャンス。舞妓さんに会いたい人は1回目の公演がおすすめです。
鴨川をどりオリジナルグッズが新登場
先斗町といえば愛らしいちどりの紋章。今年、ちどりが描かれた先斗町歌舞練場限定のあぶらとり紙が新登場します。四季をイメージした4色があり、5月1日の初日から3階京みやげ売場で販売されます。1つ350円とプチプライスなので、ばらまき用のおみやげにも重宝しそうですよ。
新登場ではないですが、ちどりモチーフの和菓子がいろいろ揃う「先斗町駿河屋さん」もおすすめです。こちらは鴨川をどりのお茶席で出されている生菓子を納められている歴史あるお店。先斗町通は飲食店が多いイメージですが、先斗町駿河屋さんへも立ち寄ってみてください。
鴨川をどりは5月1日(日)に初日を迎え、24日(火)まで。
ぜひ、足を運んでみてくださいね。
第179回鴨川をどり | ||
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期間 | 5月1日(日)~5月24日(火) | |
時間 | 12時30分/14時20分/16時10分 ※開場は各公演の1時間前 | |
会場 | 先斗町歌舞練場(京都市中京区三条大橋西詰) |
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料金 | 茶券付特別席 4,800円/特別席4,200円/普通席2,300円/お茶券700円 | |
電話 | 075-221-2025 | |
URL | http://www.kamogawa-odori.com/ |
先斗町駿河屋 | ||
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住所 | 京都市中京区先斗町三条下ル |
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電話 | 075-221-5210 | |
URL | http://www.pontocho-surugaya.com/ |