厳しい寒さが続きますが、暦の上では間もなく春を迎えます。立春の前日は節分。京都にはさまざまな節分にまつわる伝承があります。言い伝えを知れば、ひと味違う節分が楽しめそうですね。
京都の豆まき発祥の地
上賀茂の深泥池近くにある、深泥池貴舩神社。この界隈に伝わる昔話によると、洛北の貴船神社から深泥池につながる穴があり、そこから鬼が出てきて村人を食べようとしたそう。そこで村人たちは豆で鬼を打ち祓い、穴をふさいで塚を築いたのだとか。これが京都の豆まきの発祥だと言われています。
四方まいりで開運厄除け
京都の各社寺で節分行事が行われ、それぞれ大変な賑わいを見せます。どこへお参りしようか迷っているなら、ぜひ四方まいりにチャレンジを。四方まいりとは、京都の四方を守る四つの社寺にお参りをして開運厄除けを願う風習です。艮(うしとら)の表鬼門(北東)を守る吉田神社、坤(ひつじさる)の裏鬼門(南西)を守る壬生寺は特に参拝者も多く、期間中は2カ所をつなぐ臨時バスも出るほど。巽(南東)の伏見稲荷大社(八坂神社という説もあり)、乾(北西)の北野天満宮にもお参りして、1年の災厄を祓いましょう。