菅原道真の邸宅や、菅家廊下と呼ばれる学問所があったと伝わる地に鎮座する菅大臣神社。5月第2日曜日の例祭と、その前日の宵宮祭が執り行われ、菅原道真公の遺徳を偲びました。
菅原道真を祀る菅大臣神社
古くは天神御所紅白梅殿とも呼ばれた菅大臣神社は、鎌倉期の創建と伝わります。仏光寺通を挟み、北側には紅梅殿と呼ばれる北菅大臣神社、南側には白梅殿と呼ばれる菅大臣神社が鎮座。道真公生誕の地の伝説もあり、飛梅伝説の地としても知られます。本殿は、明治2年に下鴨神社の本殿を移築したもの。八棟造りで銅巻柿葺の豪華な社殿は必見です。
山伏による護摩が行われる宵宮
5月第2日曜日が菅大臣神社の例祭で、その前日は宵宮祭。献茶式や、清水寺による観音供養が行われます。午後からは聖護院の山伏によるお練りが行われ、境内で護摩が修されます。次々に護摩木が投げ込まれ、モクモクと盛大に煙が立ち上る様子は圧巻。普段は静かな境内も、この日は多くの参拝者でにぎわいます。
例祭の奉納狂言を楽しむ
例祭当日には、拝殿で茂山千五郎社中による狂言の奉納が行われます。拝殿前には座席が設けられ、誰でも自由に鑑賞することができるので、例年多くの人が奉納狂言を一目見ようと訪れます。また、例祭では釜が掛けられ、お茶を楽しむこともできます。政治家としても文人としても優れていた道真公の遺徳を偲ぶ例祭は、日本の文化を気軽に楽しむことができるお祭りです。