見る 見る一覧

千両ヶ辻EC

西陣織の町で楽しむ文化祭「千両ヶ辻」

西陣の中心地として繁栄してきた今出川大宮かいわいを舞台に、和の文化をテーマに開催された「千両ヶ辻」。町家の公開や西陣織の販売、文化検定などが行われ、多くの人でにぎわいました。

問屋が軒を連ねる千両ヶ辻

上京区の今出川大宮かいわいは、西陣の中心地。江戸時代中期ごろから、生糸問屋や織物問屋が軒を連ねてきました。一日に千両に値する生糸や織物が商われたことから、千両ヶ辻と呼ばれていたそう。この活気にあふれていた当時の雰囲気を再現しようと、晴明神社の祭礼に合わせた9月23日に、西陣伝統文化祭「千両ヶ辻」が開催されました。

千両ヶ辻1
晴明神社の秋の大祭である晴明祭では、神幸祭の祭列が西陣地域を巡行する。
千両ヶ辻2
晴明神社の神紋・晴明桔梗が屋根に刻まれた、神幸祭の御神輿。「千両ヶ辻」に訪れた人々が、きらびやかな御神輿の渡御を楽しんだ。
千両ヶ辻3
上京区のマスコットキャラクター・かみぎゅうくんも登場。「千両ヶ辻」を盛り上げた。
伝統的な京町家を見学

「千両ヶ辻」が開催された、大宮通の今出川通から中立売通にかけては、築100年を超える京町家が点在。表屋造りや糸屋造りの、西陣地域の伝統的な町家が特別公開されました。普段は目にする機会の少ない町家の中が見学できるとあって、一目見ようと訪れた人々で大盛況。店先では江戸時代から伝わる所蔵品なども展示され、行き交う人々の目を楽しませました。

千両ヶ辻4
国の登録有形文化財で、能座敷も有する築120年以上の京町家。所蔵品の展示のほか、上七軒の舞妓による茶会やお座敷遊びが開催された。
千両ヶ辻5
普段は予約がないと見学できない町家も、当日は自由に出入りができた。
西陣ならではのラインナップ

2018年で16回目を迎えた「千両ヶ辻」。千両ヶ辻の歴史を学ぶ文化検定や、西陣にまつわる講演会などが開催されたほか、産地の問屋による西陣織商品の販売など、西陣ならではのイベントが目白押し。着物姿で訪れる人も多く、和装産業の町として発展してきた西陣らしい、華やかな様相を呈しました。

千両ヶ辻6
西陣織に用いられる糸枠は人気の一品。西陣土産にぴったり。
千両ヶ辻7
西陣織を用いたグッズや掘り出し物の和装品も売られ、お宝探しをする人々でにぎわった。

基本情報

この記事を書いた人

にっしー
音楽と文学をこよなく愛する関西人。母なる琵琶湖のほとりで生まれ育ち、京都に移り住んで十数年。バス停で困っている修学旅行生に道案内をするのが趣味。