1200年の歴史を持つ西院春日神社の秋祭・春日祭が、2018年10月13日から14日にかけて斎行され、剣鉾や神輿の渡御を一目見ようと集まった人々でにぎわいました。
西院春日神社の秋祭
平安時代初期、淳和天皇の離宮である淳和院に、春日大社を勧請(かんじょう)したことが西院春日神社の起こり。10月第2土・日曜日に、春日祭と呼ばれる秋祭りが執り行われ、例年にぎわいを見せます。2018年は10月13・14日に開催。西院春日神社が面する春日通には両日の朝から夜まで露店が建ち並び、地元の住民から遠方からの観光客まで、多くの人が訪れました。
きらびやかな5基の剣鉾
日曜日には、鼓笛を演奏する勤皇隊や稚児などの供奉(ぐぶ)行列とともに、5基の剣鉾と2基の神輿が氏子区域を巡行します。祇園祭の鉾の原形であるといわれる剣鉾は御霊(ごりょう)信仰から生まれたとされ、神輿の前を巡行して霊を鎮めて一帯を清める役割を持っています。腰を落とした姿勢で絶妙なバランスを保ちながら鉾を揺すり、鈴を鳴らして歩く鉾差しの妙技は必見です。
剣鉾と神輿が交差点を周回する巴廻(ともえまわ)り
春日祭の神輿渡御は、総勢1000人という大規模な祭列が氏子区域を練り歩きます。中でもハイライトは、西大路四条交差点を封鎖して行われる「巴廻り」。剣鉾が清めた交差点内を2基の神輿が3周し、最後に差し上げを行います。重さ2トンという大きな神輿が高く差し上げられる様は圧巻。「ホイットホイット」のかけ声に合わせて沿道からは手拍子が起こり、一帯が熱気に包まれました。