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福勝寺の節分会EC

瓢箪(ひょうたん)のお守りで知られる福勝寺の節分会

かつて天皇の勅願寺として栄え、豊臣秀吉も信仰したと伝わる福勝寺。節分限定の瓢箪のお守りにちなみ、ひょうたん寺の通称で親しまれています。普段は静かな境内が、節分には大変なにぎわいを見せました。

秀吉も信仰したひょうたん寺

上京区の福勝寺は、河内国で創建し、僧の覚済(かくぜい)により正嘉年間(1257~59)に京都へ移されたと伝わります。豊臣秀吉が信仰し、瓢箪を奉納し武運を祈願。この瓢箪をモチーフにして、有名な千成瓢箪の旗印ができたそうです。江戸初期の御西天皇が、紫宸殿前の左近の桜を枝分けして福勝寺に下賜したことから、福勝寺は桜寺とも呼ばれます。

福勝寺の節分会1
元は九条家の屋敷の門だったという福勝寺の山門。この山門が開くのは、節分の日だけ。
福勝寺の節分会2
御西天皇から賜ったという左近の桜が境内に植わる。
弘法大師が伝えた秘法のお守り

福勝寺で授与される、節分限定のお守り「宝珠尊融通御守(ほうしゅそんゆうづうおんまもり)」。弘法大師が中国で学んだ、貧苦の衆生を救済する「如意宝珠の修法」という秘法に由来します。如意宝珠をふたつ重ねた形が瓢箪に似ていることから、鎌倉時代頃に、瓢箪がお守りに用いられるようになったそう。かつては徹夜で並ばないと手に入らないといわれた、宝珠尊融通御守。現在は予約制になりました。当日申し込み分も用意されています。

福勝寺の節分会3
大寒から17日間、一つ一つ加持祈祷されるお守り。1体1万円と高額だが、商売繁昌や金運上昇の霊験あらたかだと人気で、これを求める参拝者が引きも切らず訪れる。瓢箪型の干菓子付き。
商品名:「宝珠尊融通御守」10000円
福勝寺の節分会4
携帯しにくい瓢箪の代わりに、持ち歩ける扇子のお守りも授与されている。開くとご利益がなくなるそうで、この扇子のお守りを入れるための守袋も販売されている。
商品名:「御扇子守護」10000円
年に一度のにぎわいを見せるひょうたん寺

節分当日は、早朝5時の開門から夕方5時の閉門まで、絶え間なく参拝者が訪れる福勝寺。宝珠尊融通御守を受けた参拝者は、本堂に上がって薬師如来にお参りし、香炉の煙にお守りをかざします。こうすることでご利益がさらに高まるとか。何でも思い通りになるという如意宝珠を模した、節分限定のありがたいお守り。どうしても叶えたい願いがある人におすすめです。

福勝寺の節分会5
普段は非公開で静かな寺院だが、節分は境内がお守りを求める人々であふれかえる。
福勝寺の節分会6
香炉の煙にお守りをかざし、祈願する。金運上昇を願って自分の財布を煙にかざす人も多く見られた。
福勝寺の節分会7
参拝者には昆布茶が振る舞われる。ひょうたん寺、桜寺の通称にふさわしく、湯飲みの外側には瓢箪、内側には桜が描かれている。

基本情報

  • 寺社名
    福勝寺
    住所
    京都市上京区出水通千本西入七番町323-1
    電話番号
    075-841-5818

この記事を書いた人

にっしー
音楽と文学をこよなく愛する関西人。母なる琵琶湖のほとりで生まれ育ち、京都に移り住んで十数年。バス停で困っている修学旅行生に道案内をするのが趣味。