新年に向けて、気忙しくも心浮き立つ雰囲気に包まれた京都のまち。新年を祝う種々の縁起物が店頭に並びはじめました。それらの中の一つが、京都の元旦に欠かせない大福茶です。
元旦にいただく大福茶とは?
きりりと心が引き締まるような、お正月の朝。家族が揃い、お節料理やお雑煮をいただくのが習わしという家庭も多いことでしょう。その席に欠かせないのが大福茶。煎茶に小梅や昆布を入れた縁起物です。この大福茶のルーツは、平安時代までさかのぼります。

大福茶のルーツを伝える六波羅蜜寺
お正月三が日に、六波羅蜜寺では皇服茶(大福茶)が授与されます。天暦5年(951年)に都で疫病が流行した時に、空也上人が仏前に供えたお茶を病人に振る舞ったところ、疫病が下火になりました。この功徳から村上天皇が元旦にお茶を服すようになったことに由来する行事です。


梅にゆかりの深い天神さんの大福梅
京都に梅の名所はいくつもありますが、その中で一、二を競うのが北野天満宮。境内に数多く植えられた梅の実を初夏に収穫し、塩漬けして干したものが、大福梅として授与されます。お正月に欠かせない縁起物として、参拝者が列をなして梅を求める姿は師走の風物詩です。


商品名:「大福梅」700円
各店自慢の大福茶が並ぶ師走の茶舗
師走の声を聞くと、茶を商うお店には迎春用の大福茶が並びます。お店によって煎茶に結び昆布と福梅が添えられていたり、玄米茶であったりと様々です。新年への願いを込めながら、自分好みのお茶を探すのも楽しいもの。千年の歴史を感じながら新しい年を迎えましょう。

商品名:「大福茶」100g袋入り540円、中缶箱(120g)864円