開業から、早4年。京都の新たな定番スポットとなりつつある京都水族館が、新たに「京の海」エリアをオープンしました。オープニングイベントには、「ギョギョッ!」で有名なあのお方、魚類博士のさかなクンも登場。「京都の『海』をアピールしたい!」という、館長の思いがこもった新エリアを、さっそくご紹介します。
「すギョい!」を連発。大人気・さかなクン登場
午前11時、大水槽の前で始まった新エリアの発表会。ダイナミックな動きを見せるイワシたちをバックに、館長の下村さん、そしてさかなクンが登場しました。さかなクンはプライベートでも京都水族館を訪れており、館長のことを「下村兄さん」と呼ぶほどに仲良しなのだとか。途中、さかなクンがスピーチそっちのけで大水槽に夢中になってしまう場面もあり、イベントは終始、和やかなムードで進行しました。
「ギョうか(豪華)絢爛、京都の海!」
今回オープンした「京の海」エリアでは、京都の食文化にも関わりの深い魚たちが勢ぞろいしました。京都の夏の風物詩である鱧(はも)、あんこう、マダイ、ミズダコ、そして高級魚「ぐじ」として知られるアカアマダイ。そんな魚たちが生き生きと泳ぐ水槽を眺めていると、京都の海の豊かさに驚かされます。
採集は自らの手で。「まるで宝箱のよう」な定置網
「京の海」エリアの魚は、なんと館長とさかなクンが、自ら漁船に乗ってつかまえてきたのだとか。いきものを採集するための定置網は、引き揚げるまで中身がわからないため、ワクワクの連続だったと言います。今回はなんと、幻の魚・サケガシラを捕まえることもできたそう。つかまえた魚は、一旦、バックグラウンドで傷を癒すなどのトリートメントを受けてから、水槽にデビューします。
テーマカラーは「緑」。京都らしさを取り入れたユニフォーム
ちなみに、今回リニューアルされたのは水槽だけではありません。魚名表示のイラストが水彩画風になり、「和」を感じさせるテイストになったほか、スタッフさんのユニフォームも一新。「三方を山に囲まれ」というフレーズが示すとおり、緑が豊かな京都を感じさせる落ち着いたカラーリングになりました。ウインドブレーカーのファスナーは、暗闇で光るのだとか。暗い中での作業でも、スタッフの姿が目立つように、との工夫なのだそうです。
どこか懐かしい「京の里山」エリアでひと休み
そのほか、京都水族館には、「京の里山」と名付けられたエリアもあります。田んぼや里山の環境を再現したこのエリアでは、メダカが小川を泳ぎ回る姿など、今では滅多に見られなくなってしまった景色が見られます。エリア内には、子供が水遊びをすることができるプールも。浅く作られたプールなので、小さなお子さんでも安心して遊ぶことができます。
遊んで、学んで、また訪れたくなる、京都水族館の魅力
「京都水族館には、正直、特別な魚はいないんです」と語る下村館長。だからこそ、身近な魚たちの姿をじっくり観察できるのが京都水族館ならではの魅力。「水族館で魚を見たら、次は川や海に興味を持って、実際に出かけて欲しい」というのが願いだそうです。楽しいだけではなく、次なる「学び」につながる場。ぜひ、「京都の海」を心ゆくまで体験してみてください。