戦後、子供たちの遊びを鮮やかに彩っていたブリキのおもちゃ。今では材料がプラスチックにとって代わられ、あまり見かけなくなってしまいました。時代が平成に移り変わった今でも、ブリキ玩具を一目見れば、懐かしい昭和を思い出して顔がほころぶ人も多いはず。今回は、そんな「かつての子供たち」なら絶対に訪れたい「ブリキのおもちゃと人形博物館」を紹介します。
ちょっと入りにくいけれど……。秘密基地のような博物館
博物館があるのは、四条堀川のすぐ近く。館長所有のマンション内にあるので、インターホンを押して、オートロックを開けてもらいましょう。エレベーターで3階まで上がり、いざ入館。「入館しづらくてごめんなさい…」と書かれたパンフレットが、なんともユニークです。
有名キャラクターが勢ぞろい。迫力の光景
館内に一歩足を踏み入れると、まさに壮観! 棚にズラリと並んだおもちゃ達に、圧倒されてしまいます。鉄腕アトム、鉄人28号、ゴジラ、ウルトラマン、ケロヨン……。今にも動き出しそうな、生き生きとしたキャラクターたち。ブリキ玩具はもちろん、同じ時代のさまざまなおもちゃが出迎えてくれます。
コレクターにはたまらない、貴重なおもちゃの数々
博物館に展示されているおもちゃの中には、非常に貴重なものもあります。昭和天皇が幼少期に遊ばれたというブリキの車、世界に12体しか現存しないロボット、初代バービー人形、同じく初代のリカちゃん人形……。コレクターなら、喉から手が出るほど欲しくなるようなものばかりです。
映画や美術館との協力も。つながる笑顔の輪
博物館では、依頼に応じて展示品の貸し出しも行われています。たとえば映画『20世紀少年』に登場するブリキのおもちゃは、全てこの博物館から貸し出されたものだそう。ほかにも、マンガミュージアムと提携した展示などを通して、多くの人々を楽しませています。
そして、「今の子供たち」へ
今では、修学旅行のコースにもなっているという「ブリキのおもちゃと人形博物館」。棚のところどころに最近のおもちゃが混じるのは、「今の子供たちにも、あっ! と思ってもらうため」だそうです。時代を問わず、子供たちの大事なパートナー・おもちゃ。訪れた誰もが笑顔になれる空間に、ぜひ足を運んでみてください。