「着倒れ」という言葉があるくらい、古くからファッション文化とも縁の深い京都。そんな京都にこの6月、世界的に有名なデザイナーズブランド「ポール・スミス」の展覧会がやってきました(2016年6月4日〈土〉〜7月18日〈月・祝〉)。見る人を楽しませる、カラフルで茶目っ気たっぷりの展覧会をご紹介します。
「HELLO, Kyoto」デザイナーの人柄を感じさせる、展覧会の入り口
展覧会が開かれているのは、京都国立近代美術館。中に入るとさっそく、ピンク色の「HELLO」の文字が出迎えてくれます。展覧会のタイトルは「HELLO, MY NAME IS PAUL SMITH」。ポール自身が「こんにちは!」と話しかけてくるような、親しみを覚える空間です。
デザイナーの世界を垣間見る、再現展示の数々
展覧会では、ポール・スミスの最初の店舗を実際のサイズで再現。今やパリ・コレクションにも登場する世界的なブランドのはじまりは、わずか3メートル四方の小さなお店だったそうです。そのほか、現在のオフィスを再現した場所や、ポールの頭の中をイメージしたコーナーも。普通はあまり見るチャンスのない、デザイナーの世界を体感することができます。
モードファッションと町家の融合、京都・三条店
日本限定のシリーズがあるくらい、日本のことが好きだというポール。もちろんここ、京都にも店舗があります。新しく店を出すときには、その土地の個性を生かした店内にするのが重要なのだそう。京都・三条店は町家を改装した店舗で、そのポリシーどおり、京都らしさを生かしたデザインとなっています。
日常の景色も変わって見える、クリエイティブなポールの世界
ポール・スミスというブランドを一言で表すと、「ひねりのきいたクラシック」なんだとか。「古いスタイルを尊重しながらも、今の時代に合うようにアレンジしていく」という姿勢は、京都の街の雰囲気にも通じるところがあるかもしれません。展覧会で刺激を受けたあとには、きっと街の見え方も変わってくるはず。「自分だけの美」を探したくなる、この展覧会は7月18日までの開催です。