京都最古の宮は、紅葉の時期もゆっくり散策できる隠れ名所。かつて東海道を往来する旅人が道中の安全を祈願し、伊勢神宮代参の宮でもあった「京のお伊勢さん」、日向大神宮を紹介します。
内宮、外宮、さらに天の岩戸をくぐって開運厄除け
5世紀末、顕宗天皇の治世に創建された日向大神宮。伊勢神宮と同じ天照大御神を祀っています。天智天皇は日向大神宮に神田を寄進し、神域の山を日御山(ひのみやま)と名付けました。応仁の乱で焼失しましたが再興。1500年以上にわたって、日向大神宮は京都を見守り続けてきました。









神聖な山を彩る紅葉
日向大神宮の周りにある山は神域となっていて、杉や桧の老樹が生い茂るなか、野鳥のさえずりが響き渡ります。桜やツツジなど四季を通して美しい自然に恵まれ、豊かな緑に映える紅葉の美しさは格別。山間の谷間にあるため日が暮れるのが早く、午前中の参拝がおすすめです。
伊勢神宮を遙拝する特別な場所
天の岩戸とは逆方向にある山道を15分ほど上がると、「伊勢神宮遙拝所」があります。伊勢神宮のある南東に向かって遙拝し、振り返ると京都市内を一望。日向大神宮は、1500年以上にわたって京都を見守り続けてきたのです。

伊勢神宮と日向大神宮の遙拝所を結ぶ直線の延長上には緑豊かな御所、さらに左大文字や船岡山などのパワースポットがあります。古来、日向大神宮は伊勢神宮からのパワーをお迎えして御所へ送る役割を担っていたといわれています。