京都には大将軍神社という場所がいくつか存在しています。それらをめぐって、静粛な空気といっしょに満ちあふれる力強いエネルギーを満喫してみました! 大将軍神社とは一体どんな場所なのでしょうか。
大将軍とは?
大将軍と聞いて思いつくのは、征夷大将軍や室町幕府の将軍などではないでしょうか。大将軍神社はそれらを祀っているのかと思いきや、実は全く違う神様を祀っている神社なのです。
大将軍とは陰陽道における八将神の1つである星神大将軍という神様で、方除けの守護神とされています。建築や旅行などにおける方除け・厄除けにご利益があり、各時代の権力者からも厚遇されたそうです。
西賀茂に鎮座する北の大将軍
桓武天皇は平安京を建都する際、方位の守護のため四方四隅に大将軍神社を置きました。正確な位置が不明なものや現存していないものもありますが、北の守護神とされたのが西賀茂大将軍神社です。住宅街の中にあっても、境内は別次元に来たかのような静粛で力強いパワーに満ちています。
西の守護神は紙屋川の大将軍
次は西の守護神である大将軍八神社です。妖怪ストリートとして話題を集めている大将軍商店街がある一条通に面した鳥居が入口です。境内の方徳殿には重要文化財である大将軍神像80体などが収蔵されており、毎年5月1~5日、11月1~5日に一般公開されています。
三条口を守護する、東の大将軍
東を守護するのは東山の大将軍神社です。東の大将軍は岡崎神社だとする一説もありますが、諸説あるので正確にはわかっていません。ここは京に入る七口の一つである「三条口」に位置するため、邪霊の侵入を防ぐ目的で置かれたのではないかともいわれています。
方除けにおける「三年塞がり」とは
方除守護神である大将軍は3年ごとに居を変えるとされており、縁起が悪い方角も3年ごとに変化します。干支によって亥・子・丑は西、寅・卯・辰は北、巳・午・未は東、申・酉・戌は南が凶とされているのです。その方角の物事を動かすことが凶とされ、旅行や工事などを延期することが多いため「三年塞がり」とよばれています。
1200年以上も京都が大規模な災害に遭うことなく、今も平和が続いているのは、大将軍に四方四隅を守護されているからかもしれませんね。
京のパワースポットめぐりVol.1として大将軍神社めぐりをお届けしましたが、どの神社も力強く静粛なパワーに満ちあふれていて、ちょっとした日常のリフレッシュにぴったりです。ぜひ訪れてみてはいかがでしょうか。
寺社名 | 西賀茂 大将軍神社 |
住 所 | 京都市北区西賀茂角社町129 |
電 話 | なし |
URL | なし |
寺社名 | 大将軍八神社 |
住 所 | 京都市上京区一条通御前西入48 |
電 話 | 075-461-0694 |
URL | なし |
寺社名 | 東山 大将軍神社 |
住 所 | 京都市東山区三条大橋東三丁目下る長光町640 |
電 話 | なし |
URL | なし |
(文:小東けんじ)