良質の地下水に恵まれた伏見。ミネラルをバランスよく含んだ名水が、きめ細かくまろやかな伏見の酒を育んでいます。伏見の名水と、酒にちなんだ美味しいものを訪ねました。
酒造の町で名水めぐり
十石舟乗り場の近くにある辨財天長建寺は、朱塗りの唐風山門が印象的なお寺。京都で唯一、河川が神格化したという弁財天が本尊で、江戸時代には廻船の守護神とされていました。財宝福徳・出世開運・諸芸上達などをもたらす「島(中書島)の弁天さん」と親しまれています。
酒どころ伏見、激動の歴史
1635年に参勤交代が始まり、西国の大名はすべて伏見に逗留して江戸へ向かうこととなり、酒の需要も伸びていきました。しかしその後、伏見の酒は苦難の時代を迎えます。幕府による酒造高の制限、洛中への酒移入禁止、さらに鳥羽伏見の戦いでは町の大半が焼失しました。
明治になって、物流の中心は水運から鉄道へと変わっていきます。日本初の路面電車が伏見-塩小路高倉間に開通。大阪や奈良との間も鉄道で結ばれました。やがて伏見の酒は、鉄道によって東京をはじめ全国に知られるようになりました。
「酒の博物館」月桂冠大倉記念館
伏見の酒造りと日本酒の歴史・文化をわかりやすく紹介する、酒の博物館。館内には「酒造り唄」が流れ、昔ながらの酒蔵の雰囲気を味わえます。見学後は、3アイテムの利き酒ができます。
おくつろぎ処・おみやげ処・あんない処「伏見夢百衆」
利き酒セットをはじめ、酒の仕込み水で抽出した水出しコーヒーや紅茶、清酒アイスクリームなど、伏見の名水や名酒にちなんだ美味しいものが楽しめます。伏見の地図やパンフレットも揃っています。
地元伏見の酒粕を使った「酒粕拉麺」
玄屋の名物は、鶏ガラと豚骨をベースに酒粕と醤油で味付けした「酒粕拉麺(ラーメン)」。味噌のような濃厚なコクがあり、酒粕の香りがほのかに漂います。アルコールは飛ばしてあるので、子どもやマイカーの方でも安心して楽しめます。
「閼伽水」 | |
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寺社名 | 辨財天長建寺 |
住所 | 京都市伏見区東柳町511 |
電話 | 075-611-1039 |
「白菊水」 | |
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住所 | 京都府京都市伏見区上油掛町186(「鳥せい本店」駐車場) |
「伏水」 | |
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住所 | 京都市伏見区塩屋町228(黄桜記念館、南側中庭) |
「さかみづ」 | |
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住所 | 京都市伏見区南浜町247(月桂冠大倉記念館内) |
月桂冠大倉記念館 | |
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住所 | 京都市伏見区南浜町247 |
電話 | 075-623-2056 |
URL | http://www.gekkeikan.co.jp/index.html |
伏見夢百衆 | |
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住所 | 京都市伏見区南浜町247 |
電話 | 075-623-1360 |
玄屋 | |
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住所 | 京都市伏見区東組町698パークテラス桃山1F |
電話 | 075-602-1492 |