円山公園から、高台寺界隈へと続く「ねねの道」には、触れることのできる「東山路傍の触れ仏」が点在しています。素朴な仏さまに触れて、心も身体も穏やかなしあわせに包まれましょう。
京都らしい風情が楽しめる散策道
石畳が美しく敷き詰められた「ねねの道」には、豊臣秀吉の正室ねねが秀吉の菩提を弔うために開創した高台寺や、ねねが晩年を過ごした圓徳院などの塔頭寺院があります。この界隈に点在する「触れ仏」のほとんどが道端にあります。
![ねねの道1](https://kyototwo.jp/wp-content/uploads/2016/08/nenenomichi01.jpg)
![ねねの道2](https://kyototwo.jp/wp-content/uploads/2016/08/nenenomichi02.jpg)
![ねねの道3](https://kyototwo.jp/wp-content/uploads/2016/08/nenenomichi03.jpg)
仏に触れ、心のあり方を振り返る静かなひととき
趣のある小さな参道の奥、高台寺塔頭の中で最も歴史が深い非公開の「岡林院」門前で、愛らしい「見る蔵 言う蔵 聞く蔵」の三地蔵に出会えます。「見ざる 言わざる 聞かざる」という否定的な生き方ではなく、「見るぞう 言うぞう 聞くぞう」と思えるような積極的な生き方をしたいという思いを込めて、そっと撫でました。
![岡林院1](https://kyototwo.jp/wp-content/uploads/2016/08/nenenomichi04.jpg)
![岡林院2](https://kyototwo.jp/wp-content/uploads/2016/08/nenenomichi05.jpg)
仏像などは右手もしくは両手で触れ、背の高い仏像は台座に触れるのがよいという。
高台寺塔頭の月真院(げっしんいん)は通常非公開。幕末には、新撰組を離脱した伊東丙子太郎の率いる「御陵衛士」の根拠地となりました。門前にある「御陵衛士屯所跡」という石碑の隣では、布袋さんがおおらかな笑顔で迎えます。
![月真院1](https://kyototwo.jp/wp-content/uploads/2016/08/nenenomichi07.jpg)
弥勒菩薩の化身といわれる布袋さんは、豊かな人生を与えてくれるという。
![大黒天1](https://kyototwo.jp/wp-content/uploads/2016/08/nenenomichi09.jpg)
秀吉が厚く信仰していた圓徳院の三面大黒天の門前。「触れ仏」の大黒天に触れて金運アップを祈願する。
![春光院1](https://kyototwo.jp/wp-content/uploads/2016/08/nenenomichi11.jpg)
茅葺の春光院山門前には「触れ仏」摩利支天の石仏。武運を上げ、護身・得財・勝利などのご利益があるという。
緑豊かな台所坂を上る
高台寺へと続く台所坂をのぼると、右手に高台寺天満宮があります。ねねが秀吉の菩提を弔うために高台寺を創建したとき、日ごろ崇拝していた綱敷天満宮の祭神・菅原道真を勧請して、高台寺の鎮守社としました。このお堂の周辺を3回廻ると願い事が叶い、悪いことが去るといわれています。
高台寺案内所で「路傍の触れ仏」マップなどの資料をもらうことができる。この案内所の手前にあるのが、高台寺へ上る台所坂。
![高台寺 - 台所坂](https://kyototwo.jp/wp-content/uploads/2016/08/nenenomichi14.jpg)
天満宮のそばにある「秀吉・ねねの像」。夫婦円満や、皆に慕われて大らかな余生を送ったねねにあやかりたい人に。
牛は天神さまのお使いで、身体の調子の悪い部分を持っていってくれる。悪い部分と同じ場所を右手、もしくは両手で触れてみよう。
マニ車は、主にチベット仏教で用いられる仏具で、中にお経が収められている。時計回りに右手で回すと、回転させた数だけお経を唱えるのと同じ功徳があるという。
大戦の戦没者および戦争の犠牲者を慰霊する霊山観音。胎内にはそれぞれの干支の守り本尊がある。拝観料は線香がついて300円。
境内にある「願いの玉」に触れて、願いごとを念じながら右廻りに三回廻ると願いが叶うという。
「三地蔵」 |
寺社名 |
高台寺 岡林院(通常非公開) |
住所 |
京都市東山区高台寺下河原町529
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「布袋」 |
寺社名 |
月眞院(げっしんいん)(通常非公開) |
住所 |
京都市東山区下河原町528
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「大黒天」 |
寺社名 |
圓徳院 |
住所 |
京都市東山区高台寺下河原町530
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「摩利支天」 |
寺社名 |
春光院(通常非公開) |
住所 |
京都市東山区高台寺下河原町531 |
「秀吉・ねねの像」「天満宮 牛」「マニ車」 |
寺社名 |
高台寺天満宮 |
住所 |
京都市東山区高台寺下河原町526 |