広沢池は、北嵯峨の大覚寺から東へ1㎞ほど進んだところにあります。豊かな自然に囲まれ、地元の人々の憩いのスポット。毎年12月の初めに行われる、「鯉揚げ」の様子を紹介します。
観月の名所として親しまれていた広沢池
広沢池は周囲1.3㎞ほどのため池。平安時代にはこのほとりに遍照寺が創建され、池は大覚寺の大沢池とともに観月の名所でした。しかし遍照寺は衰退し、応仁の乱で廃墟と化します。後に復興された遍照寺が今も池の南にあり、北西には遍照寺によってつくられたという「観音島」が再現されています。
![遍照寺](https://kyototwo.jp/wp-content/uploads/2017/12/koiage_a.jpg)
![観音島](https://kyototwo.jp/wp-content/uploads/2017/12/koiage_b.jpg)
師走の恒例行事「鯉揚げ」
広沢池では、春の湖畔の桜や夏の灯籠流し、秋の水面に映る紅葉など四季折々の景色が楽しめます。水鳥も多く、優雅に泳ぐ姿をよく目にしますが、12月になるとその景色は一変します。
池では鯉などの養殖が行われており、毎年春に稚魚が放たれます。そして12月になると、池の水を抜いて育った鯉などを水揚げする「鯉揚げ」が行われるのです。
![広沢池1](https://kyototwo.jp/wp-content/uploads/2017/12/koiage_c.jpg)
![広沢池2](https://kyototwo.jp/wp-content/uploads/2017/12/koiage_d.jpg)
![広沢池 - 水鳥](https://kyototwo.jp/wp-content/uploads/2017/12/koiage_e.jpg)
鯉や鮒などの量り売りも
池の水はすっかり抜かれ、底が見える状態に。池のそばでは、水揚げされたばかりの鯉や鮒、えびやもろこなどが販売され、地元客をはじめ、料亭からも仕入れに来られるのだとか。それぞれ量り売りされ、初日から多くの人が訪れていました。
鯉揚げが終わると池の水は徐々に戻され、春先にはまた元の姿に戻ります。冬ならではの広沢池の景色は、もうしばらく楽しめそうです。
![広沢池 - 鯉揚げ1](https://kyototwo.jp/wp-content/uploads/2017/12/koiage_f.jpg)
![広沢池 - 鯉揚げ2](https://kyototwo.jp/wp-content/uploads/2017/12/koiage_g.jpg)
![広沢池 - 鯉揚げ3](https://kyototwo.jp/wp-content/uploads/2017/12/koiage_h.jpg)