本場中国でも認められたシェフが腕を揮う、出町柳の中華料理店「中国菜 燕燕」。リーズナブルな価格のランチには、中国茶とデザートまでついて大満足です。
御所の近くの本格中華
出町柳駅から歩いて15分ほど、御所の石薬師御門を出て5分ほどのところに、燕燕はあります。今出川通に面し、真っ白な外壁と厨房をのぞくことのできる窓が目印です。陶芸作家であるというオーナーのセンスが反映されたお店は、中華料理店というよりはサロンやカフェのような雰囲気です。
人気のランチは、3種類から選ぶ主菜、副菜、ごはん(大・中・小)、スープ、漬け物、中国茶、さらにデザートまでついて850円。昼時になれば、地元の常連や観光客と多くの人が集まり、11時半の開店と同時に次々と席が埋まっていきます。
ランチタイムのオーダーはランチメニューのみ。11時半から14時までで、なくなりしだい閉店となります。
品数豊富で至れり尽くせりのランチ
この日の主菜は、Aが若鶏のから揚げ甘酢あん、Bが海鮮入り豆腐煮エビ味噌ソース風味、Cは豚肉と野菜のピリ辛山椒煮込みの3種。
定番のたまごスープと副菜の春雨、ザーサイは、さっぱりとした優しい味付けです。ボリュームのあるメインの山椒煮込みは、鷹の爪と山椒のしびれるような辛さが刺激的な一品で、副菜とは好対照。2種類の辛みを楽しみつつ、豚と野菜の旨味も存分に味わえます。店員さんにお願いすると、別皿で追加の山椒もいただけるとのこと。デザートのとろけるような食感がたまらない杏仁豆腐で舌を休ませたら、深い味わいに加えて爽やかな香りの台湾凍頂烏龍茶を楽しみます。
ディナータイムも魅力満載
ディナータイムは100以上の品数を誇る燕燕。中国全土の家庭料理や高級中華などの中から、オーナーが厳選しています。何度も通えば、中華料理の奥深さにふれることができるお店です。人気メニューのひとつである、ふっくらと大きめの餃子はお持ち帰りもできて、地元民には家庭でもおなじみの一品です。きつね色の焦げ目のついた餃子のなかには、肉汁を含んだ餡がたっぷり入っています。
また注目したいのは、豊富な品ぞろえの中国茶とお酒。中国茶が常時20種類ほど、お酒は、ビール、紹興酒、焼酎、泡盛、ワイン、梅酒、ワインまでが、それぞれ数種類ずつそろっています。
店内に装飾はほとんどなく、あるのは等間隔に飾られた、食卓や街角を切り取った美しい写真。中華料理店らしくない佇まいが新鮮です。洗練された店内のうえに食事やドリンクのこの充実ぶりで、つい長居したくなる心地よさ。ブランケットの貸し出しがあったりと、細やかな気配りもうれしいところです。