「麦酒は麦茶みたいなもの」が口癖のライター麦子が、ほろ酔い(ときにへべれけ)を求めて彷徨う、京都の酒場探訪です。
麦子がビアガーデンに行かずにどうする!ということで、やってきたのは上七軒歌舞練場が夏の間だけビアガーデンになる「上七軒ビアガーデン」。実は昭和30年ごろから続いている歴史あるビアガーデン。
アプローチにぼんぼりが灯り、ワクワクしながら歌舞練場の中へ。
ここでビールが飲めて舞妓さん、芸妓さんと喋れるなんて!
全天候型でキャパも十分
庭には屋根付きのビアガーデン席。すこし離れた舞台横の廊下にはテーブル席も。
この日は大盛況のため、通常は開放していない舞台が望める座敷に通された。メイン席から少し離れていたのだが、ほかの席と違って空調がきいているし、なにより緞帳が上がっていたので舞台が目の前!一同早くも大興奮。
高揚感で飲みすぎる
- ビール、お通しのセット 2000円
席料込みでまずはここからスタート。
お通しは、枝豆、生湯葉のお刺身、茄子の煮びたし。
料理のレベルが高く上品な味つけ。聞けば上七軒ビアガーデンは料理が美味しくて有名なのだそう。ビールはプレミアムモルツ。
いつ舞妓さんや芸妓さんがまわってきてくれるのだろう、とソワソワしながら雰囲気に酔っていると、どんどんビールが進む。
- 茄子とパプリカのピザ 1000円
もちもち生地にとろ~りチーズ。これもなかなかハイパフォーマンス。
ビアガーデンながら、温かいくてしっかりとした料理が出てくるのがいい。
続いて鶏のから揚げを頼んだが、カラッと揚がっていてこちらもアツアツ。
料理はどれを頼んでも1つ1000円。メニューは30品。
カプレーゼやエビ餃子も気になった。
ビールは2杯目以降一杯1000円。ソフトドリンクは500円。
次々来てくれる舞妓さん、芸妓さん
そうこうしていると、舞妓さんが私たちのテーブルに!
「おねえさんどうもおおきに~」と、声もかわいらしい。
「どこからどすか~」と聞かれたり、逆に出身を尋ねて「富山どす」と答えてもらったり。会話のあとは記念写真も快く受けてくださり、最後は千社札シールをいただいた。
この後3人の芸妓さんとそれぞれお話を。ある芸妓さんは26歳!みんな若いのに落ち着きがあり、お揃いの浴衣がかわいかった。
舞妓さん、芸妓さんとお話しできるのは本当に貴重な経験で、隣のテーブルのおじさんたちもえびす顔。水割りセット(2000円)を頼めば横でお酒をつくってもらえるようで、
終始メロメロ、ご満悦の様子だった。こういう人たちにこそ、秋のをどり「寿会」を観にいってほしい。
遠くの席に白塗りでお座敷の格好の舞妓さんがいたが、こちらはお客さんが別で呼んでいるとのこと。なるほど、そういうツワモノもいるのか。21時を過ぎればお座敷終わりで、お客さんと来ている舞妓さんもいるようだった。
上七軒歌舞練場は、ふだんは「喫茶 茶ろん」として営業している。
洋食などがいただけてこちらも人気だが、春の北野をどり、秋の寿会、そしてビアガーデン期間はお休み。ビアガーデンは9月5日まで。来られない人は、こちらもぜひ。
北野天満宮帰りに立ち寄ってみては。