「素材」にこだわった自家焙煎コーヒーがいただけるライトアップコーヒー(LIGHT UP COFFEE)京都店が出町柳にあります。看板メニューの、680円で3種類のコーヒーを味わえるテイスティングセットが人気です。
京町家風のカフェで味わう多彩なコーヒー
天然木を用いた爽やかな店内へ入ると、すぐにオーダーカウンターがあります。メニューは、オリジナルブレンド、シングルオリジン、エスプレッソ、テイスティングセット、カフェラテはラム酒入りの珍しい一杯もあり、フードなしのコーヒーのみとなっています。背後の棚には、コーヒー豆、コーヒーポッド、ドリップバッグなどのオリジナルグッズが並びます。
そして縦に奥行きのある店内を進むと、こだわりを感じるしつらえにも目を引かれます。テーブル席は2人がけが1席のみ、あとは小上がり席が広がるという、カフェでは珍しいつくり。河原を思わせる砂利の上に石畳が並ぶ床は和を感じさせます。
じっくり味わう飲み比べセット
注文したのは、3種類のコーヒーが楽しめるテイスティングセット。今回は、カクェンジ(ブラジル)・シンビ(ルワンダ)・ウォレカ(エチオピア)と異なる農園のコーヒーが3種類。その時々で入荷したコーヒー豆を組み合わせて提供されるため、内容は不定期で変わります。
それぞれに味の特徴と農園の情報が記されたカードがついています。その味はカクェンジが「ぶどう、ストロベリー、ポンカンのような風味とホワイトチョコレートのような甘さ」、シンビが「温州みかんのような果実味、紅茶や花のような香り」、ウォレカは「温州みかんジュースのような果実味、優しく続く熟した甘み」などと表現されています。コーヒーの味の表現としては意外かもしれませんが、実際に飲んでみれば、その表現の正確さに感嘆、そして、納得の味わい。いずれも酸味を強調した浅めの焙煎で、それぞれの豆の個性を楽しめる3種類です。
「コーヒー」のイメージが変わる一杯
ライトアップコーヒーは「サードウェーブコーヒー」が飲めるカフェとして、コーヒー通のあいだで有名です。「サードウェーブコーヒー」とは、農園への経済的な配慮、徹底した品質管理、素材のよさを活かす焙煎、そして、注文を受けてからの一杯ずつの抽出までと、一貫したこだわりをもつカフェや焙煎家たちの潮流のことです。
コーヒー豆はもともと果実の種。ライトアップコーヒーでいただけるのは、そんなコーヒーが本来もつ瑞々しい酸味を引き出した浅煎りの一杯です。フルーティーかつ良質な紅茶のような豊かな香りや味わいに、これまでの「“苦い”コーヒー」のイメージが変わるかもしれません。
東京・吉祥寺の人気カフェの2号店としてオープンした京都店は、河原町通りを挟んで向かい側に豆餅で有名な「出町ふたば」、3分ほどで鴨川デルタがあるという立地にあります。コーヒーはいずれもテイクアウトが可能。コーヒーを持って河原へいくのもオススメです。京都店にきたら、ここでしか飲めないKYOTO BLENDもぜひ味わってみて欲しい一杯です。華やかな香りと品のある味わいが京都のイメージにぴったりのコーヒーです。