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法金剛院 - 蓮1

法金剛院「観蓮会」で極楽浄土の庭を楽しむ

夏の朝に美しい花を咲かせる蓮は極楽浄土に咲く花と言われ、仏教と深い関わりがあります。蓮の名所で知られる、右京区花園の法金剛院を訪ねてみました。

季節の花が楽しめる寺

JR「花園駅」から、丸太町通を隔てたところにある法金剛院。平安時代初期に右大臣の清原夏野が建てた山荘を、没後、寺としたことに始まります。文徳天皇が伽藍を建立し「天安寺」となり、平安時代末期に鳥羽天皇の中宮・待賢門院が復興。その際に寺名も法金剛院と改められました。

律宗・唐招提寺に属していて、桜や蓮、嵯峨菊に椿など四季折々の花が見られる「花の寺」として親しまれています。

法金剛院1
丸太町通に面した表門から、参道を通り境内へ
法金剛院2
礼堂奥の仏殿では、本尊の阿弥陀如来や十一面観世音菩薩などが安置されている
法金剛院 - 御朱印
蓮の時期限定の美しい御朱印を授与してもらえる
「御朱印」300円

蓮に覆われた極楽浄土の庭園

法金剛院の見どころの一つが、極楽浄土を模した池泉回遊式浄土庭園。庭園北側には日本最古の滝石組である青女(せいじょ)の滝があり、苑池へと流れ込んでいます。広大な苑池は、一面蓮の葉で覆われていました。

蓮の花が開くのは、夜明けから午前中にかけて。毎年蓮の見頃に合わせて、早朝から拝観できる「観蓮会」が開催されています。

法金剛院 - 庭園1
庭園の中心にある苑池は、その姿が見られないほど蓮の葉に覆われていた
法金剛院 - 庭園2
青女の滝は国の特別名勝に指定されている
法金剛院 - 庭園3
蓮のほかに、紫陽花や桔梗なども見られた

個性豊かな蓮の花を眺めて

観蓮会は朝7時から始まります。清々しい空気に包まれた境内では、蓮が大きな花を咲かせていました。苑池の傍には、蓮の鉢がずらりと並びます。90品種ほど育てられていて、いろいろ見比べてみても楽しそうです。

観蓮会は、2019年は7月28日(日)まで。蓮が咲き競う極楽浄土さながらの庭へ、足を運んでみませんか?

法金剛院 - 蓮1
苑池の蓮は人の背丈ほどに成長し、白い花がいくつか咲いていた
法金剛院 - 蓮2
鮮やかな紅色と八重の花びらが印象的な蓮
法金剛院 - 蓮3
花の寿命はわずか数日。法金剛院ではたくさんの品種が育てられているため、長い期間楽しめる

基本情報

  • 寺社名
    法金剛院
    住所
    京都市右京区花園扇野町49
    電話番号
    075-461-9428
    URL
    http://houkongouin.com/

この記事を書いた人

risato
京都と猫が大好きなライターです。お寺巡りや美術館巡り、ハイキングやマウンテンバイクが趣味です。京都の新たな魅力と楽しみ方を求めて、市内のあちこちに出没しています。