1月7日は、その年の無病息災を願って七草粥をいただく日です。京都のいくつかの寺社仏閣でも、七草粥が振る舞われました。その中の一つ、福王子神社に行ってきました。
「ふこっさん」の愛称で親しまれる福王子神社
福王子神社には、第58代天皇の光考天皇の女御で第59代天皇の宇多天皇の母である、班子皇后が祀られています。「福王子」の名は、班子皇后が多くの皇子皇女をもうけたことに由来するのだとか。仁和寺が宇多天皇によって開かれたことから、その守護神とも言われています。
平安時代から続く七草粥の風習
福王子神社では、昔ながらの風習を今に伝えようと、2003年から七草粥の振る舞いを行っています。
1月7日は五節句の一つ「人日の日」です。中国の唐の時代に、この日に七種類の野菜の入った汁物を食べ無病息災を祈る習慣がありました。それが平安時代に日本に伝わり、七草粥の風習が広まったとされています。春の七草とは、芹・なずな・御形・はこべら・仏の座・菘・すずしろ。実際に七草粥の具材に使われるものは、この七草以外にも地域によって様々なようです。
氏子さん手作りの七草粥をいただく
福王子神社の七草粥は、こんがりと焼かれたお餅が入っているのが特徴です。お餅は元日の神事で供えられた鏡餅を使っているのだそう。優しい味わいで、お正月疲れ気味の胃から元気になれそうな気がしました。子供から大人まで、多くの人が美味しそうに七草粥を食べ、一年の無病息災を願っていました。