年があけて干支は未から申に。八坂の塔に程近い八坂庚申堂は、カラフルな猿のお守りや、たくさんの猿の像が並ぶ、まさに申年にぴったりなスポットです。
庚申信仰のはじまりの場所
八坂庚申堂は、中国の道教に由来する庚申信仰のはじまりの場所とされています。庚申とは干支の庚(かのえ)と申(さる)のこと。年に6回ある庚申日には、人間のなかにいる三尸(さんし)という虫が寝ている間に体から抜け出して、天帝に悪行を告げるとされています。天帝とは長寿を司る神で、悪行の罰として寿命が縮められるのだとか。このため三尸が体から出ないように徹夜をする「庚申待ち」をするようになりました。
八坂庚申堂では、庚申日に庚申護摩供やコンニャク封じ祈祷を行っています。
珍しいお守り「くくり猿」
境内で一際目を引くのが、お守りのくくり猿。くくり猿は、猿が手足をくくられ動けなくなっている姿を表しています。何か願いを叶えるためには妨げとなる欲を我慢する必要があります。くくられた猿を人間の欲に喩え、欲を上手くコントロールすることで願いが叶うのだとか。境内に吊るされたくくり猿には、一つ一つ願い事が書かれています。
三猿を探してみよう
「見ざる・聞かざる・言わざる」の三猿は庚申さん(青面金剛)の使いとされ、境内のいたるところでその姿を見ることができます。
まず本堂のたくさんのくくり猿の前に、大きな像が置かれています。そしてその手前の大きな香炉にもよく見ると三猿が。他にも探してみるとまだまだ見つかるかもしれません。
猿がいっぱいの八坂庚申堂にお詣りしてみませんか?