京都には様々な梅の名所があります。梅園で見る華やかな梅も素敵ですが、1本だけ咲き誇る梅もまた風情があり魅力的です。そんな風情ある梅が見られる、東山の大豊神社を紹介します。
哲学の道に佇む古刹
世界遺産銀閣寺へと続く哲学の道の途中に、ひっそりと佇む大豊神社があります。大豊神社は第59代宇多天皇の病気平癒を祈願して889年に創建された、歴史のある神社。こぢんまりとした境内は多くの人で賑わう哲学の道とは対照的で、静かで落ち着いた雰囲気です。境内奥の末社には、全国的にも珍しい狛子をはじめ、狛鳶、狛猿の姿を見ることができます。
趣のあるしだれ梅
大豊神社は季節ごとに美しい花が楽しめる場所でもあります。この時期に見られるのが、本殿隣にあるしだれ梅。樹齢250年にもなる梅の木が、鮮やかな紅の花を咲かせています。3月末から4月になるとしだれ桜との共演が見られることも。花に彩られて華やぐ本殿は見物です。
京都随一の椿の名所
また大豊神社は椿の名所としても知られています。3月から4月にかけて、境内のあちこちで椿を見ることができます。境内には30本を超える椿の木があり、不老門や仙人、京錦や綾部など種類も様々で見応えがあります。椿が終わると、次は紫陽花や下野草などが見頃を迎えます。美しい花々がほっと心を和ませてくれる、大豊神社を訪れてみませんか?