三方を山に囲まれた、盆地にある京都市。その山々を巡る「京都一周トレイル」は、4つのコースからなる全長約80㎞で、自然を満喫しながら歴史や文化にも触れることができます。西山コースは、清滝から苔寺谷まで続く10.7㎞。今回は亀山公園から、終着点の苔寺谷までを紹介します。
丘に広がる亀山公園
小倉山の南東に位置する亀山公園は、四季折々の景色が楽しめる憩いの場所。東側には亀山天皇など三天皇の火葬塚が見られ、西側の丘の上は展望台になっています。「西山17」の標識から右手に歩いてすぐのところにある展望台は、人も少なく保津峡が一望できる絶景スポットです。
公園から、大堰川の河畔に降りることができます。目の前に見える渡月橋を渡ると中之島地区。ルートは、中之島公園を通って阪急嵐山駅へと続きます。
松尾山でハイキング
阪急嵐山駅から、十三まいりで知られる虚空蔵法輪寺へ向かうT字路の左手に、松尾山の登山口があります。緩やかな登り道の途中には眺めの良い場所もあり、岩田山のモンキーパークの猿の鳴き声や法輪寺の鐘の音が聞こえてくることも。尾根を登り切ると「西山32」の四ツ辻に出ます。そこを起点に、松尾山の三角点を周回します。標高275.8mの松尾山の山頂は、木々に囲まれた静かな場所です。
終着点の苔寺谷へ
再び四ツ辻に戻り、苔寺谷まで山道を下ります。松尾大社の裏山を抜けて竹林に入ると、川のせせらぎが聞こえてきました。階段を下りて舗装された松尾林道と合流する「西山51」が、西山コースの終着点です。
川に沿って林道を行くと、世界遺産の西芳寺(苔寺)を経てバス停「苔寺」に着きます。近くには鈴虫寺や地蔵院、池大雅美術館などの見どころも。亀山公園からバス停「苔寺」までは2時間ほどの道のりです。秋の嵐山でハイキングを楽しんでみませんか?