平野神社は、京都でも屈指の桜の名所。桜が見頃を迎えるころ、毎年4月10日には「桜花祭」が行われます。今年(2017年)の桜花祭の様子をお届けします。
1000年以上の歴史を持つ「桜花祭」
平野神社は平安京遷都にともない、桓武天皇の命によって、大和国から三神(今木神、久度神、古開神)を遷座・勧請して創建されました。
桜は生命力を高める象徴とされ、平安時代から植樹されたと伝わり、平野神社の神紋にもなっています。
桜花祭は985年に花山天皇が後胤(こういん)繁栄を祈るために行幸され、臨時勅祭が行われたことに始まります。当時は舞踊や競べ馬などが催されていたのだとか。現在は神事や花山天皇陵への参拝、神幸列の巡行などが行われています。
多くの人でにぎわう春の風物詩
桜花祭は午前10時、本殿前での神事に始まりました。お祓いの後、本殿の御扉が開かれ、御祭神の御霊を神輿のような鳳輦(ほうれん)に遷されます。無事に神事を終えた宮司たちは、平野神社の北にある花山天皇陵へと参拝に向かいました。
氏子地域を巡行する神幸列
花山天皇陵への参拝を終えると、再び平野神社へ戻り神幸列発輿祭が行われます。そして13時になると、約200名もの時代行列が次々と平野神社を出発。2時間半ほどかけて、ゆっくりと氏子地域を巡行します。
時代行列は、花山天皇敬仰花車や色鮮やかな衣装の織姫列など、見どころがいっぱい。沿道にはたくさんの人が集まり、華やかな時代行列に魅了されていました。