京都府長岡京市にある長岡天満宮は、キリシマツツジの名所です。例年4月末から5月上旬にかけて見頃を迎え、境内は燃えるような真っ赤なツツジの花で彩られます。見頃を迎えた長岡天満宮を訪れてみました。
菅原道真公ゆかりの長岡天満宮
長岡天満宮のある一帯は、かつて菅原道真(すがわらのみちざね)公の所領だったと伝えられています。菅原道真公は在原業平(ありわらのなりひら)らとこの地で詩歌管弦を楽しみ、太宰府へ左遷される際には長岡に立ち寄り名残を惜しまれたのだとか。長岡天満宮は、道真公自作の木像を祀り創立されました。
長岡天満宮の境内東側には、八条ヶ池が広がっています。この池は1638年に八条宮智仁親王によって造られたもの。池の中央には参道の中堤が通り、水上橋の「八条ヶ池ふれあい回遊のみち」を歩いて散策できるようになっています。四季折々の風景が楽しめる、市民の憩いのスポットです。
樹齢百数十年の見事なキリシマツツジ
中堤の両側には、たくさんのキリシマツツジが植えられています。人が一人通れるくらいの細い中堤の中央通路に足を踏み入れると、そこは一面真っ赤な世界。樹高約2.5mにもなるキリシマツツジがまるで壁のようにそびえ、その木を覆うように深い紅色の花が咲き乱れています。
中堤の途中にかかる太鼓橋からは、広大な八条ヶ池を見渡すことができます。水上橋を歩き、中堤や池の周りに咲くツツジを眺めてみるのもおすすめです。長岡天満宮のキリシマツツジは、ゴールデンウィークの中頃まで楽しめそうです。